こちらはレイプ被害に遭った女性たちが
ネットを通じて知り合い、犯人を探り
追い詰めていく物語よ。
そのレイプ犯てのは
どんな奴なんだ?
39歳の開業医でおしゃれにうるさい男性なの。
妻が浮気をしていて嫉妬心が高まると
一人暮らしの女性の部屋に忍び込み、
注射で意識を失わせ犯行に及ぶのよ。
最低な奴だな。でも被害者女性たちも
意識を失っているということは
そいつを探し出すことができるかどうか…
ぜひ探し出して制裁を加えてほしいぜ!
『緑の毒』桐野 夏生 (著)角川文庫
あらすじ
開業医の川辺は39歳。
レア物のスニーカーやカジュアルな服装を好み、ブランドにも詳しく、おしゃれにこだわりがある。
妻のカオルは公立病院の勤務医をしており、同じ病医院に勤める医師と浮気をしている。
川辺は妻や浮気相手に対する嫉妬や劣等感が頂点に達すると、一人暮らしの女性の部屋に侵入。
昏睡させ、レイプする行為を繰り返していた。
被害者女性たちは二次被害を恐れ、口を閉ざしていたが、ネットを介して偶然つながっていく。
彼女たちは川辺を追いつめることができるのか。
歪んだ感情から犯罪を繰り返す開業医、川辺
患者に寄り添うこともせず、定時にはさっさと仕事を切り上げる開業医の川辺。
このクリニックを共同で立ちあげた同級生の野崎は、兄の急死により実家の病院を継ぐことに。
ベテラン看護師の栗原、受付の井上、秀子ら3人の女性スタッフとともにこのクリニックを経営しています。
川辺は自分の出自にコンプッレックスを抱き、妻の浮気相手に嫉妬し、常に胸の奥にどす黒いものを潜ませています。
その思いは、一人暮らしの女性の住まいに侵入し、薬を注射して身動きできなくなったところをレイプする、という行為で解消していました。
ネット上で被害者同士という立場で知り合った彼女たちは、犯人を探り出し、復習しようとしますが、あまり積極的ではないメンバーもいて…。
まとめ
コンプレックスの塊の川辺、自分のことしか頭にない妻と浮気相手。
そんな彼らの勝手な都合に巻き込まれてしまった被害者たち。
被害の訴えを声に出すことで新たな被害が発生する恐怖と戦いながら立ち上がる彼女たちの姿にエールを送りたくなる物語です。
<こんな人におすすめ>
連続レイプ犯の心境と犯行状況をリアルに描いた物語に興味がある
レイプ被害者たちの人生や心理を描いた話を読んでみたい
桐野 夏生 のファン
犯人がクズすぎてスゴイな。
女性たちも二次被害の恐怖を
乗り越えて追い詰めていくところが
なんとも痛快だぜ!
レイプ被害者たちのリアルと
犯人の歪んだ感情や欲望が
細やかに描かれた衝撃の物語ね。
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。