こちらは巨デブさんたちの
葛藤や決断を描く『やせる石鹸』の
下巻よ。痩せて幸せを得たはずだった
同級生の死により、たまみはある決意
をするの。
亡くなった彼女は痩せても
幸せにはなれなかったのか。
たまみはどんな決意をしたんだ?
デブを嗤う世の中を変えようと
考えたの。具体的には同じような
体型のメンバーを集めて
彼女たちにしかできないパフォーマンスを
するダンスチームを作るのよ。
マジか!!そりゃあすごい迫力に
なりそうだな…。
『やせる石鹸(下) 逆襲の章』
歌川たいじ (著)光文社文庫
あらすじ
40キロもの減量に成功し、別人のような姿になり人生を謳歌しているかのように見えた同級生のよき子。
しかし、彼女は「私は、やせたってデブだった」と言葉を遺し、拒食症からの心不全で死んでしまう。
巨デブ女子・たまみは太っているというだけで意味もなく傷つけられる世の中を変えることを決意。
そんなたまみのもとに志を同じくした巨デブたちが次々と集まり始める。
彼女たちが挑んだ戦いの行方は。
デブを嗤う世の中を変える!!
デブを嗤うこの世の中を変える。
そう決意したたまみが向かったのは日本屈指のダンスカンパニーのスタジオ。
ダンサーたちに神と崇められる代表に「ダンスを教えてほしい」と頼み込みます。
やせたいのではない。
この体で、ダンスで生きる喜びを表現したい。
そう訴えるたまみに、同じくらいのデブをあと6人集めたら7人のデブだけのチームを作る、と代表は言いました。
告白されるも一度断った辻堂拓也らの協力を受け何とかメンバーが集まり、代表による地獄のようなレッスンが始まります。
励まし合い、助け合いながら練習するメンバーたち。
しかし、デブ専キャバクラで働きながら小学生の息子を育てるシングルマザー・万希の様子に異変が。
どうやら息子が、母親が太っていることで、学校でいじめられている様子。
ダンスどころではないと思っていた万希ですが、周囲の人々が彼女に手を差し伸べ「ダンスをしなさい」と言ってくれるのでした。
太っていることで傷つけられてきた巨デブたちは自分たちの「生きている喜び」を全身で表現するため、ステージへと向かいます。
まとめ
デブだからと嗤われ、何を言っても構わないのだという世間の空気を変えたい。
太っていることがダメなのではなく、これが自分なのだ。
そんな湧きあがる思いを動きに乗せ、身体を活かしたパフォーマンスをする巨デブさんたち。
彼女たちのそのイキイキとした姿は、太っているから仕方がないと、現状から抜け出そうとしない人々の思いも変えていきます。
必要のないコンプレックスを捨てて、自分らしくいられる自分でいること。
その大切さを教えてくれる、とても後味の良い感動の物語です。
<こんな人におすすめ>
デブを嗤う世の中を変えるために必死に取り組む巨デブ女子たちを描いた話に興味がある
『やせる石鹸(上) 初恋の章』を読んだ
歌川たいじのファン
ちょっと!!この動画見たいよ!!
Youtubeのどこ探したらいいんだ!!
この一体感を動画で見たいよう〜〜
画像が目に浮かぶような、躍動感
あふれる素晴らしいダンスシーンには
感動するわね。そして太っていることと
しっかりと向き合い、自信を持って自分を
愛する彼女たちを賞賛したくなる物語ね。
『やせる石鹸(上) 初恋の章』のイラストブックレビューはこちらからご覧いただけます。
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