
こちらは本所深川の同心、井筒平四郎が
長屋で起こる不可解な出来事の
謎を解くために奔走するお話よ。

おっ 江戸の捕物帳か?
長屋ではいったいどんな
出来事が起こったんだ?

八百屋の息子が刺殺されたことから
始まり、差配人の失踪や住民の夜逃げなど
次々と問題が起こるのよ。

そりゃあ確かにいろんなことが
起こりすぎだなあ。平四郎は
その裏に何が隠されているのかを
突き止めることができるのかな。
『ぼんくら(上)新装版』宮部みゆき (著)講談社文庫
あらすじ
深川北町の一角にある鉄瓶長屋で、八百屋の息子が何者かに殺された。
父親は寝たきりで、その場にいた被害者の妹、お露は「殺し屋が来て兄さんを殺した」と言う。
本所深川の同心、井筒平四郎は中間の小平次を従え、長屋の住民たちに話を聞いていく。
差配人の失踪に次々と起こる住民の夜逃げ。
そして新しくやってきた差配人はお役目が務まるのか心配になるほどの若者。
いったい長屋に何が起こっているのか。
長屋で次々と起こる奇妙な出来事
平和な長屋で殺しが発生。
顔も体も細長く、仕事は面倒だなと思っている、ゆるっとした同心・平四郎は長屋でおいしいお菜を作って商売をしているお徳の料理を口にしながら、ことが起こった当時の様子をお徳から聞き出していました。
八百屋を営んでいた富平が寝たきりとなり、娘のお露が世話をしているのですが、ある日お露の兄・太助が刃物で刺され殺されました。
殺し屋がやったと主張するものの、凶器の刃物は見つかってはいませんが、状況はどう見てもお露の犯行としか思えません。
しかし差配人の久兵衛は自分に恨みを持つ者の仕業に違いないと言い始め、何と失踪してしまいます。
新しくやってきた差配人は二十七歳の若者・佐吉。
長屋の持ち主、湊屋の遠縁にあたり、植木職をしていたと言います。
世慣れた人間でないと務まらない差配人にこんな若者を寄越すとは、と平四郎は首をかしげます。
そんな中、長屋の中ではこれまでになかったような出来事が次々と起こり始めます。
口をきけない迷い子が現れたり、壺を拝む家族が次々とと夜逃げをして長屋の住民が減少したり。
平四郎はぎっくり腰で布団に横になりながらあれこれと考えるのですが。
まとめ
本当は跡目を継ぎたくなかったが仕方なく同心になったと言う平四郎は、役人風を吹かすこともなくぷらぷらと町を廻り、あまり面倒なことには頭を突っ込みたくないという考えの、何とも肩の力の抜けた御仁です。
しかしながら「人を見る目」は確かなものを持っており、世の中の道理を下敷きにしながら人々の思いにも理解を示します。
そして若き差配人はなにやら心に抱えているものがあるようで、今ひとつ長屋の人々との距離が縮まらない様子。
そこへ来て次々と長屋で起こる騒動や奇妙な謎に平四郎は挑んでいきます。
日々を暮らす長屋の人情に笑ったり涙したり。
そして謎がどのような方向にいくのかが気になる物語です。
<こんな人におすすめ>
長屋で起こる謎に挑むお気楽同心を描いた物語に興味がある
江戸の長屋を舞台に人情味あふれる人々の交流を描いた話を読んでみたい
宮部みゆきのファン


住民たちのそれぞれの個性や
胸に抱えるものが丁寧に
描かれているよな。若き差配人、
佐吉も何か隠しているのでは、と
気になるところだな。

一連の出来事には何か関連が
あるのか。飄々とした平四郎が
どのように真実に近づいて
いくのか、下巻での展開が
楽しみよね。
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