こちらはあるカリスマブロガーと
八人の女性の死体が発見された事件、
そして過去に起こった小学生監禁事件が
絡まり合っていくイヤミスよ。
おっ イヤミスの女王だな。
カリスマブロガーねえ。
その人物が何かやらかしたのか？
自身の結婚パーティーの最中に
倒れてしまい、昏睡状態に陥ったの。
彼女は過去に検察官にレイプされたと
証言し、騒ぎを起こしたことがあるの。
実はそれは虚言で、検察官は自殺して
しまうわ。検察官の母親が復讐心を抱き
ブロガーの周辺を調べ始めるの。
わああ のっけから嫌な女が
登場するなあ。ブロガーは過去の
監禁事件に関わっていたのか？
八人の女性の死体発見とどう
つながっていくんだろう。
『聖女か悪女』真梨 幸子 (著)小学館文庫
あらすじ
カリスマブロガーの月村珠理亜が、葉山での結婚披露パーティーの最中に倒れて昏睡状態になった。
彼女は検察官にレイプされたと主張し話題となったが、検察官は自殺。
カウンセラーの麻乃紀和は息子を死に追いやった珠理亜へ復讐するために動き出す。
そんな中、四谷のマンションで八人の女性の惨殺死体が発見される。
この事件とのつながりを見せたのは十七年前、小学生女児が監禁された『モンキャット事件』だった。
二つの事件の関わり、そして真相とは。
上に登りたいブロガー、復讐を誓う心理カウンセラー
結婚パーティーの場で倒れ、救急搬送された珠理亜。
彼女はある検察官にレイプされたと訴え、相手を死に追いやりました。
しかしそれはさる筋から頼まれた嘘でレイプされてない、と婚約者に告げています。
紀和は死んだ息子の復讐を誓い、珠理亜の周辺を調べ始めます。
すると彼女はモンキャット事件で監禁された小学生の一人だったことがわかります。
フリー記者から当時の事件の様子と、被害者の現在を聞き出した紀和は「オザワ」という人物の名を耳にします。
息子との最後の別れの時、彼の手には「オザワ」と書いてあったことを思い出す紀和。
オザワが育った里親のドキュメンタリー番組の制作担当へ突撃し、そのオザワの素性を調べて欲しいと迫ります。
報道局の健一は女優・神奈乙音とIT長者荒屋敷勉の熱愛シーンを撮るために張り込みをしていましたが、情報屋の男から乙音の流出動画は荒屋敷の指示のもと行われたこと、また荒屋敷は珠理亜とも関係があったことを聞き…。
まとめ
成り上がり女性ブロガー、息子を失った心理カウンセラー、人気清純派女優、上級国民。
ブロガーの意識不明と四谷で八人の女性の惨殺死体が発見された事件、そしてモンキャット事件。
どこで誰がどうつながり、どこへ至るのかが、それぞれ登場人物の視点で事件当時と現在とを絶妙な具合で描いていきます。
成り上がり感や復讐に燃える増悪、悪趣味な宴など胸クソ悪さも天下一品。
思わぬ方向からの悪意と結末にのけぞりながらもその「してやられた感」は爽快ですらあります。
期待を裏切らない、満足度高めのイヤミスです。
＜こんな人におすすめ＞
カリスマブロガーと過去に起こった小学生監禁事件を描いたイヤミスを読んでみたい
上級国民への憧れが起こす悲劇を描いた物語に興味がある
真梨 幸子のファン
うわ〜 モンスター級の
ヤバイ奴らがこれでもかと現れる。
おぞましいのにページをめくる手が
止まらない〜〜〜(llﾟДﾟ)・・
たまねぎの皮をむくように
後から後からいろんな悪意が
出てくるのよね。最後まで
驚きっぱなしの驚愕イヤミスね。
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