こちらは特殊な能力を持つ
三つ子の兄弟が謎の女に導かれ
予想外な事態に巻き込まれていく
物語の後編よ。存在するはずのない
古代の都で彼らの戦いがはじまるの。
存在するはずのない古代の都?
そこで戦いが?
何から何まで謎だらけだな。
痩せていて並外れた力と
体力を持つ兵士たちが
三つ子たちを攻撃してくるのよ。
未知の世界での戦いは
手探りで挑むことになりそうだな。
この世界、そして青い服を着た女の
正体も気になるぜ。
『ヒトコブラクダ層戦争(下)』
万城目 学 (著)幻冬舎文庫
あらすじ
特殊能力を持つ三つ子の榎戸梵天、梵地、梵人の三兄弟は自衛隊PKO部隊の一員としてイラクへやってきた。
ところが一緒にいたメンバーたちと砂の穴から落ちてしまう。
目の前には広がる砂漠、しかし風は吹いていない。
四千年も昔の街が形を残して存在している。
つまりここは本物のメソポタミア…?
整理しきれない彼らを、城の方から出てきた、兜をかぶり、甲冑を身につけた男たちが手に槍を持って攻めてきた。
梵天たちや同行したメンバーたちは必死に応戦するが…。
古代の都に隠された秘密とは
老人が語った場所から穴へと転がり落ちた榎戸三兄弟、銀亀三尉、そして謎の女に雇われている数名の軍人たち。
落ちた場所は砂漠でありながら風もなく音もしません。
古代遺跡が朽ちることなく綺麗な形で残っています。
同行メンバーのキンメリッジがドローンを飛ばし、映像を確認すると、何とあの謎の女の姿が。
「ここまでイナンナのしるしを持ってきなさい」と語りますが横から兜をかぶった男が登場し、カメラに向かって槍を投げ画面は停止。
どうやらメソポタミアに来てしまった一行。
「イナンナのしるし」を持って謎の女がいる場所へ向かうしかありませんが、そこには例の兵士がいて攻撃を仕掛けてきます。
兵士たちの並外れた体力に味方は一人、また一人とやられていき、残ったのは榎戸三兄弟と銀亀三位、そしてキンメリッジに。
銀亀と梵人が見張りとして止まり、残る三人で女がいる場所を目指します。
不気味な兵士たちをかわして三人はたどりつけることができるのか。
そしてこの古代の都に隠された秘密と、謎の女の正体とは。
まとめ
古代メソポタミイアの街へと落ちてきた榎戸三兄弟とその一行。
超人的な力を持つシュメールの兜をかぶった兵士たちから攻撃を受けます。
状況から必死に予測し、防戦、攻撃をしますが味方がどんどんと減り、自分たちから相手の場所に向かうしかない事態に追い込まれます。
そこで三兄弟が例の「力」を発揮しながら進んでいく姿にハラハラドキドキ。
そしてこの世界の秘密と謎の女の正体には思わず口をあんぐりとしつつも深く納得。
壮大で荘厳で、しかし軽妙な、古代メソポタミアの世界がちょっと身近に感じられる三兄弟の冒険物語です。
<こんな人におすすめ>
今なお残る古代遺跡の謎と特殊能力を持つ三兄弟が活躍する話を読んでみたい
『ヒトコブラクダ層戦争(上)』を読んだ
万城目 学ファン
なるほど、そういうことだったのか!!
なんともスケールのでかい…
しかし戦闘素人の三兄弟だけど
立派な戦いぶりじゃないか!
古代ファンタジーと
どこか力の抜けた三兄弟が
絶妙にマッチした、ワクワクする
冒険物語ね。
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