ぬこはSNSやってる?
おう。Twitterとインスタね。
いいねがたくさんつくと
嬉しくなるな。
こちらはそんな、若者の
承認欲求を利用した事件を
解決するためにマコトたちが
活躍する物語よ。
このシリーズの事件はいつも
リアリティがあるよな。
今度はどんな手段で若者を
たぶらかしているんだろう。
『七つの試練 池袋ウエストゲートパーク14 』 石田 衣良 (著) 文春文庫
あらすじ
若者が集まるサイト『七つの試練』。出された試練をクリアし、サイトにアップすると多くの「いいね」がつく。その快感を求め、若者たちは徐々にエスカレートしていく要求をクリアしようとして、ビルから飛び降り飛び降り、ケガを負う者まで現れた。
池袋のキング、タカシから依頼を受け、マコトはサイト管理人の正体を追う。
「いいね」を求めてエスカレートする若者たち
中高生に人気を誇るサイト『七つの試練』。高校二年生のタクミがチャレンジした最初の試練は「ドーナツ四個完食」。動画に完食までを撮り、サイトにあげるとみるみる「いいね」の数が上がって行きました。
試練をこなすごとに「いいね」の数も増え、すっかりはまってしまったタクミは、第6の試練で盗みをはたらき、第7の試練でとうとうビルから飛び降りてしまいます。
幸い骨折ですみましたが、誠はタクミの妹で中学生の優美とともに、サイト管理人をあぶり出すためにある計画を立てるのです…。
まとめ
若者の承認欲求を利用して、その行動をゲームのように楽しむ管理人の存在。それは憎むべきものではありますが、若者たちの「多くの人から賞賛を受けたい」という思いが麻薬のように彼らを飲んでいるといった背景があります。
危うい若者たちの心理と、そこに漬け込む大人たち。現代社会を鋭く描く、IWGPシリーズ第14弾です。
<こんな人におすすめ>
社会問題を色濃く反映した若者の物語を読んでみたい
『IWGP』シリーズのファン
石田 衣良のファン
アニメも好評のようですね。
ううむ。若者ばかりを責められないな。
やり方がうますぎる。俺も同じ状況に
なったらハマってしまいそう…。
こうした落とし穴は
あちこちに存在しているのかも
しれないわね。
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。