握った手からこぼれ落ちていく、愛。

のこ
のこ

こちらはある不倫愛を

描いた物語よ。

ぬこ
ぬこ

不倫ねえ。いろいろ

問題がありそうだなあ。

のこ
のこ

女性が別れを決意

するのだけど、その別れは

伝えることはできなかったの。

ぬこ
ぬこ

何があったんだろう。

『こぼれる』 酒井若菜 (著) キノブックス文庫

あらすじ

高校を卒業し、福島から上京して本屋でバイトをしている22歳の雫。ふとしたきっかけで知り合った大介に一目惚れした。しかし彼には妻子がいた。交際するも、その関係に思い悩み、別れを決意する雫だったのだが。雫、大介、雫に思いを寄せる大学生、大介の妻、それぞれの視点で描く連作短編集。

大介への思いが止められず不倫の関係を続けている雫は、その苦しい胸の内を、母親のように慕っている本屋の店長、芳江に相談します。時間をかけ、ようやく大介と別れると決めた雫の身に起こった出来事は。

まとめ

頭ではわかっているのに、好きという気持ちが勝ってしまう自分を情けなく思う雫。雫を愛しく感じながら家族を大切に思う大介。大介の浮気に気づき、精神状態が不安定になる妻。ひと組の不倫カップルが握る手からは大切な人の愛情がこぼれ落ちてしまっているのかもしれません。

<こんな人におすすめ>

心の葛藤や問題を描いた話に興味がある
『愛する』ということを様々な視点で描いた話を読みたい
酒井若菜のファン

ぬこ
ぬこ

不倫は本当にいろんなものを

壊していってしまうんだな。

のこ
のこ

そうね。一組の恋人同士が

手を繋ぐことで、いろんな愛が

こぼれ落ちてしまっているのかも

しれないわね。

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