こちらは80歳の元裁判官、
静さんと、名古屋の名士で
70歳の玄太郎が事件の謎を
解いていくミステリーよ。
80歳と70歳って超高齢コンビだな。
大丈夫なのか?
お二人ともかくしゃくとしていて
頭脳は明晰。玄太郎は半身不随で
車椅子を使っているけれど
そこらの若者以上に元気いっぱいよ。
へえ〜。そんな老人2人がどうやって
事件を解決していくのか。楽しみだな!
『静おばあちゃんと要介護探偵 』 中山 七里 (著) 文春文庫
あらすじ
日本で20番目の女性裁判官の高遠寺静は今年八十歳。
退官して十六年時が経つが、臨時講師や公演の依頼が後を絶たない。
ある日、公演で名古屋に訪れた静。
公演終了後、パーティー会場庭のモニュメントが爆発。
台座の中から男性の死体が発見される。地元の名士であり、車椅子の七十歳の老人、香月玄太郎とともに事件の謎に挑む。
裁判官を長きにわたって勤め上げ、方を遵守し、曲がったことは嫌いな静。
対して玄太郎は現場叩き上げの人物で法律などは御構いなしの、自分がルールブック状態。
傲慢とも言える発言と態度で事件の現場にもぐいぐいと踏み込み、警察の情報を脅しまがいに聞き出したり、事情聴取の場に同席したり。
まとめ
とにかく無茶振りの激しい玄太郎に対し、しごくまっとうで常識の鏡である静かの発言と態度が絶妙なバランスで物語を進めていきます。
メチャクチャではありますが、己の軸をブレることなく貫こうとする玄太郎と様々な事件を裁判官として見てきた静。
彼らの「正義」がぶつかり合います。
誰にでも訪れる「老い」。
そして世の中が変わり、価値観が変わっても、変わらない自分の軸を持つことの大切さを教えてくれるミステリーです。
<こんな人におすすめ>
80歳と70歳が活躍するミステリーを読んでみたい
正義とは何かを描いた物語に興味がある
中山 七里のファン
玄太郎ってば いろいろと強すぎ…(・・;)
老人に対する現代社会の問題点、
そして生きてきた背景あるわね。
価値観が異なる2人の正義感の
ぶつかり合いが見所のミステリーね。
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