文春文庫

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『田舎のポルシェ』篠田 節子 (著)

農家である実家で作られた大量の米を引き取るために、荷物の積め込みと運転を手伝ってくれる相手を同僚から紹介してもらった翠。現れたのは、白い軽トラに乗ったいかついヤンキーだった。岐阜から東京への往復1000キロの旅の途中、台風の接近をはじめとした様々なトラブルに巻き込まれ…。
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『満月珈琲店の星詠み~秋の夜長と月夜のお茶会~』望月 麻衣 (著)

母を亡くし、ぼんやりと日々を過ごしていいた真中百花。眠れぬ夜、散歩に出かけたも百花。閉園した遊園地の園内へ入ると「満月珈琲店』と看板の出たトレーラーカフェが。大きな三毛猫のマスターから百花に提供されたスイーツとは。
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『汚れた手をそこで拭かない』芦沢 央 (著)

夫がとらわれている過去から解放させてやりたい、余命わずかな妻、認知症が進む妻と電気代が気に掛かる老いた夫、元不倫相手を見返したいい料理研究家。ふとしたことがきっかけで物事が思わぬ方向に転がり出し、気づけば足元が崩れ落ちていくような恐怖や絶望を体感する五つの物語。
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『むすめの祝い膳 煮売屋お雅 味ばなし』宮本 紀子 (著)

町の人々のお腹を満たす、旬のお菜を取り揃えた、煮売屋の「旭屋」。見世の女主人であるお雅は、長屋のおかみさんたちの希望で、桃の節句に合うお菜を用意することに。年に一度のお祝いの席で喜んでもらおうと、献立づくりにあれこれと知恵を絞るお雅。しかし、ひな祭りを喜べない娘もいて…。「旭屋」を舞台に、食を通して繰り広げられる暖かくも切ない人間模様とは。
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『炎上フェニックス 池袋ウエストゲートパークXVII』石田 衣良 (著)

女子アナのストーカーをしていた同じテレビ局のADが自殺。ネットでは被害者である女子アナが同ADをもてあそびじい札に追い込んだとして炎上。休職にまで追い込まれた彼女は執拗な攻撃を続ける人間たちの話を聞くためにタカシとマコトに協力を以来する。表題作『炎上フェニックス』ほか、パパ活、ぶつかり男、副業など現代社会の闇を切り取るシリーズ第17弾。
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『さよなら神様』麻耶 雄嵩 (著)

「犯人は上林護だよ」事象『神様』の鈴木太郎は俺・桑町淳にそう告げた。久遠小探偵団の俺は過去にクラスで起こったちょっとした謎を解決した『神様』である鈴木に、一週間前に起きた殺人事件の犯人が誰かを尋ねたのだ。犯人の名前のみを告げ、その動機や反抗内容を語らない神様。そこで久遠小探偵団のメンバーで再調査し、推理を展開していこうとするのだが…。
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『おまえの罪を自白しろ』真保 裕一 (著)

衆議院議員・宇田清治郎の三歳の孫娘、柚葉が誘拐された。犯人の要求は「明日の午後五時までに会見を開いておまえの罪を自白しろ」というもの。罪とはいったい何を指すのか。清治郎の次男であり秘書を務める晄司は、父の支持のもと様々な関係者と連絡を取り、父と彼らの政治家としての駆け引きを目のあたりにしながら柚葉を救い出すために奔走する。
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『ある人殺しの物語 香水 』パトリック ジュースキント (著)

十八世紀のパリ。悪臭漂う世界に生まれ落ち、孤児として育ったグルヌイユ。あらゆる匂いを嗅ぎ分けるその能力を買われ、香水調合師のもとで技術を学び、パリの人々を陶然とさせる香水を作り出す。ある祭りの夜、流れ出る芳香に導かれたグルヌイユ。それは処女の体臭であり、この香りを自分のものにしようとしたグルヌイユは少女の首に手をかける。
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ひと目でわかる!イラストブックレビュー『木になった亜沙』今村 夏子 (著)

小さなアパートに母と二人で住んでいた亜沙。友人に、と頑張って手作りしたクッキーも、教室で飼っていた金魚も、給食当番の時でさえ亜沙の手が携わると誰も食べ物を口にしない。母が入院し叔母夫婦のもとへ、そこからまた山奥の更生施設へ入った亜沙。施設での暮らしもあと数日となった頃、仲間とスキー場へ向かった彼女は木にぶつかって木を失う。目覚めた時、亜沙は願いが叶ったことを知る。
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『乱都』天野 純希 (著)

「都には、魔物が住んでおりまする」僧房の寝所へとやってきた男は続けてこうささやく。「都に巣食う魔物と戦うお覚悟があるならば、ここからお救い申し上げまする」と。私の心はすでに決まっていた…。応仁の乱を引き起こした畠山義就かっら室町幕府最後の将軍となった足利義昭まで実に百年にわたって続いた戦乱の世を描く。情報と運と力を駆使して戦乱の世を駆け抜けた七人の男の物語。