小説・人文

イラストブックレビュー

家族だからこそ言い訳が必要なこともある

『家族の言い訳』森 浩美 (著)のイラストブックレビューです。家族ゆえに悩まされ、また助けられている。夫に逃げられ、家賃も払えなくなり、病弱な幼い息子を連れて旅に出る母親など、様々な人生の岐路に立つ男女が見つけた大切なものを描いた8つの短編集。
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身体が、声が作り出すものの可能性を追求する

『ボディ・アーティスト』ドン・デリーロ (著)のイラストブックレビューです。ボディ・アーティストであるローレンの夫、レイは元妻の家で自殺した。精神のバランスを崩す彼女の前に現れたのは亡き夫の声と言葉で話す謎の男だった。
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あなたもアヒルバスに乗って東京を巡りたくなる!

『ある日、アヒルバス 』山本 幸久 (著)のイラストブックレビューです。アヒルバス入社五年の観光バスガイド・高松秀子(通称デコ)はわがままなツアー客に振り回されたり、突然新人の教育係にされたりと悩みながらも仕事に奮闘する毎日。
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壁の内側は静かな美しさに満ちた世界だった

『琥珀のまたたき』小川 洋子 (著) のイラストブックレビューです。次女が死んだのは魔犬の呪いだと話すママと、パパが遺した別荘で暮らし始めた長女のオパール、長男の琥珀、瑪瑙の三きょうだい。沢山の図鑑やお話、音楽に彩られた日々は幸福に過ぎていく。
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東京を揺るがす「死人」VS「幽霊」の闘い

『警視庁特任捜査官グール 公安のエス』鷹樹烏介 (著)のイラストブックレビューです。国際感染症学会の臨時総会が東京で開催されることになり、複数のテロ組織が犯行声明を予告。「死んだ人間」で構成される警察の非合法組織「互助会」はテロ組織壊滅に動き出す。
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いろいろあったりなかったり。これがおれらの生きる町。

『向田理髪店』奥田 英朗 (著)のイラストブックレビューです。かつては炭鉱で栄えた北海道苫沢町。今ではすっかり寂れ、高齢化が進んでいる。ある日、息子が会社を辞めて店を継ぐ、と言い出して…。過疎の町の騒動と人間模様を温かく描く連作短編集。
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その人生は、地下鉄とつながっていた

『おもかげ』浅田 次郎 (著)のイラストブックレビューです。定年を迎えた竹脇正一は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ、意識を失った。昏睡状態の中、竹脇の心は病院の外へとさまよい出す。地下鉄に乗って、様々な時代の、様々な場所へ。
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あの時とともにあの人への思いがある

『水曜の朝、午前三時』蓮見圭一 (著)のイラストブックレビューです。脳腫瘍の告知を受け、四十五歳の若さで死んだ翻訳家であり、詩人でもある四条直美。1970年の大阪万博を舞台に、叶わなかった恋とその後の二十数年。恋の痛みと人生の重みを描くラブストーリー。
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こんなのアリ!?不思議でおかしなお仕事ショートショート

『日替わりオフィス』 田丸 雅智 (著)のイラストブックレビューです。総務の地味な江崎さんのもとに、多くの男性が群がる謎、恋人がいなくても疑似恋愛できる装置を使った女性に起こった出来事…。とっても奇妙でおもしろいお仕事ショートショート。
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深い絶望は人を明日に向ける力を奪っていく

『イノセント』 島本 理生 (著)のイラストブックレビューです。イベント会社の代表を務める真田幸弘は、数年前に函館で出会った若い女性、比紗也に東京で再会する。シングルマザーであり、美しく捉えどころのない比紗也に惹かれていく真田だが。