のこ
こちらは過疎の町で
理髪店を営む主人のお話よ。
ぬこ
過疎の町にお客は来るのか?
やっていけるものなのかなあ。
のこ
ギリギリなんとか、という
ところね。ところが息子さんが
理髪店を継ぐ、と言い出したの。
ぬこ
店を継ぐのはうれしいだろうけど
やっていけるかどうかは…
親も複雑だよなあ。
『向田理髪店』 奥田 英朗 (著) 光文社文庫
あらすじ
かつては炭鉱で栄えた北海道苫沢町。
今ではすっかり寂れ、高齢化が進んでいる。
理髪店を営む向田康彦の息子は札幌で勝者に、娘は仙台でアパレル関係の仕事をしている。
ある日、息子が会社を辞めて店を継ぐ、と言い出して…。
過疎の町の騒動と人間模様を温かく描く連作短編集。
客は1日に1〜2人。来ない日もある。
おまけに老人が多いのでその客数も減っていく。
そんな理容室を継ぎ、若者たちの力で町を活性化したいと息まく息子に、現実を見ろ!と諭す康彦だったのですが…。
まとめ
田舎の過疎の町ならではの人と人との助け合いは、時にうっとうしくもありますが、町全体が大きな一つの家族のようでもあります。
町が廃れていく不安野中、若者たちの活力が、町を支えるエネルギーであり、彼らを包み込むように見守る年配者たちの姿が印象的な、心温まる物語です。
<こんな人におすすめ>
北海道の過疎の町を舞台にした物語に興味がある
過疎の町で奮闘する若者を描いた話を読みたい
奥田 英朗のファン
リンク
ぬこ
若者は宝だよなあ。
こういう話を聞くと
本当にそう思うな。
のこ
その若者たちが活躍できるのも
年配者たちのサポートがあって
こそ。町の復興には若者と年配者の
チームワークが欠かせないのね。
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。