限られた条件のもとで発揮される見事な商才

『あきない世傳 金と銀(四) 貫流篇 』 高田郁 (著) 角川春樹事務所

あらすじ

江戸時代中期、長く続いた不況を脱し、景気にも明るい兆しが見えはじめた大阪。呉服商、五十鈴屋も五代目主人の惣次と、妻の幸が力を合わせ商いを広げていった。しかし幸の商才が自らを上回ることにプライドを傷つけられた惣次は姿を消してしまう。

五十鈴屋に降りかかる困難の数々

惣次が店を放り出したことで宙ぶらりんな立場となってしまった幸。体の具合が優れないお家さん。六代目主人は誰がなるのか。新たな取引先との関係はどうするのか。

まとめ

問題が山積みの中でも、幸の目線はしっかり前を向いています。売り手よし、買い手よし、世間よし、の「三方よし」を貫き、五十鈴屋繁盛のためにひたすら頭と足を使います。

ようやく得た足場をもとに、ますます商才を発揮していく幸の能力と誠実さに惹きつけられます。今後の幸の活躍ぶりが楽しみです。

<こんな人におすすめ>

自分の使命を感じひた走る女性の物語が好き
江戸時代、大阪で商人として活躍する女性の話に興味がある
『あきない世傳 金と銀(一)(二)(三)』を読んだ

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