光文社文庫

不妊治療をしていた真澄と浩輔のところへやってきたシャルロットは、警察犬をリタイヤした六歳の雌のジャーマンシェパード。ある日、二人が自宅に帰ってみるとシャルロットの姿が見あたらない。そしてリビングは荒らされていた。二人がいない間、一体何が起こったのか。

陸上部の先輩にあこがれている高校生の結。借金を重ねて何もかもを失い、闇金の取り立てをしている乾。がんで余命半年の宣告を受けた乾の雇い主、マキ子。生まれつき四肢の動かせない、車椅子に乗った博。どん底に生きる彼らの生き様と、不思議な縁を描く。

海の近くにある食堂「ちびねこ亭」。茶ぶち柄の子猫がいるこの店では、「思い出ごはん」を食べると死んだ人間に会えるという。後悔や悲しみ、苦しさを抱えた人々は、大切なあの人と出会えたとき、何を伝え、どんな思いを受け取るのか。

小中学校の同窓の安西から、須藤の訃報を聞いた。１ヶ月も前だった。五十歳の青砥は、離婚後地元の埼玉に戻ってきてから、検査を受けにいった病院の売店で須藤と再開した時のことを思い出す。

女性を騙し、偽の宝石を売りつけていた長谷眞ことハセと、相棒の沖遼太郎。二百万円が貯まり、ようやく違法カジノで作った借金を返せる、と思った矢先、その金を奪われてしまう。借金返済リミット目前、ハセが思いついたのは老人から金を騙し取ることだった。

のこ こちらは共働き夫婦のイクメンパパが 周囲のママ友やパパ友から寄せられる 問題や謎を解決していく物語よ。 ぬこ ほうほう。イクメンかあ。 乳幼児を育てる世帯は 手がかかるし、それぞれいろんな 問題...

『ちびねこ亭の思い出ごはん　キジトラ猫と菜の花づくし』高橋由太 (著)のイラストブックレビューです。高校時代のクラスメイトである夫の保と結婚して二年になる陽葵。あるとき、ささいなことで喧嘩をしてしまい、保は交通事故に遭い、帰らぬ人となる。悲しみと後悔に暮れる陽葵は、亡くなった人に会えるという内房の食堂へとやってきた。

『秋山善吉工務店』　中山 七里 (著) のイラストブックレビューです。父が眠る部屋から出火し、家が全焼してしまった秋山一家。父・史親はなくなり、遺された母・景子と息子の雅彦と太一は、史親の実家に身を寄せることになった。工務店を営む、昔気質の祖父を苦手に感じる彼らに、新たな問題が次々と起こる。