『やなりいなり』 畠中 恵 (著) 新潮文庫
あらすじ
病弱な若だんなと妖たちが江戸の町で活躍する「しゃばけ」シリーズ第10弾。恋をめぐる不思議な騒動、藤兵衛旦那の行方不明などを描く5つの物語。
おいなりさんを食べる幽霊!?
狐の姿をした妖、守狐が作る、細長いおいなり「やなりいなり」。皆で食べていると幽霊がやってきて、やなりいなりを食べようとする。この幽霊の正体は?
まとめ
妖に囲まれて暮らしている若だんなは幽霊が出ても冷静に、そして優しく対処します。
江戸時代の医療や薬の事情も垣間見える本作品。楽ではない庶民の暮らしぶりと、若だんなの苦労のない暮らし(病弱ですが)の楽さにため息が出ます。
しかし、鳴家たちが愛嬌ある行動と言葉で場を明るくしてくれるのです。鳴家、いい仕事してます。それぞれの立場で大事な者を守ることは、いつの時代も変わらないのです。
<こんな人におすすめ>
江戸時代の神様はどんな風に扱われていたのか興味がある
江戸時代の料理に興味がある
「しゃばけ」シリーズのファン
2017年にはミュージカルも。
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