のこ
こちらは江戸時代の
小間物商の看板娘が
商売に奮闘する物語よ。
ぬこ
江戸時代の小間物商?
どんなものを売るんだ?
のこ
化粧品の類ね。ただ、高級品なので
一般女性にはなかなか手が出せないの。
ぬこ
ほうほう、そこを知恵を絞って
いくわけだな。いったいどんな
アイデアを出したのかな?
『寒紅と恋 小間もの丸藤看板姉妹(三)』 宮本紀子 (著) ハルキ文庫
あらすじ
空が澄みわたる冬晴れの日が続く十一月。日本橋の小間物商の大店、「丸藤」の看板娘・里久は妹の桃とともに酉の市へ向かう。案内してくれるという飾り職人・清七の側には、母娘ふたりの姿。娘のお豊が敵意むき出しな理由とは。
高価な紅を多くの女性に手に取ってもらいたい
清七に惚れていること、自分にとって高価で手が出ない紅をつけていること…。お豊がつれなかった理由がわかった里久は、何とかして彼女たちにも手に取ってもらえる手頃な価格の紅を作れないかと知恵を絞ります。
高品質ゆえ値が張るのは当然、という番頭に、桃と二人でアイデアを出しながら提案します。かくして、季節のイベントに合わせて二人が考え出した「寒紅」は今までにない客層に手に取ってもらうことになり、成功を納めたのでした。
まとめ
里久はとても素直です。己の知らない事を認め、先入観なくアイデアを出す。世情に詳しく、慎重派の妹・桃とはいいコンビです。里久の明るさが、江戸の庶民の女性の「美しくありたい気持ち」を照らしてくれる物語です。
<こんな人におすすめ>
江戸のおしゃれ事情や商いに力を注ぐ姉妹の物語に興味がある
シリーズの1、2作目を読んだ
宮本紀子のファン
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ぬこ
可愛い表紙だから軽やかな話と
思いきや… 感情の深みがすごい…
泣ける〜〜〜。.:・゜(´^`)゜・:.。.
のこ
立場の違う人々にどこまでも
寄り添おうとするところが
里久の強みなのかもしれないわね。
シリーズのレビューはこちらからもご覧いただけます。
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コメント