こちらはバイトである商業施設の
忘れ物センターでの仕事をすることに
なった女子大生のお話よ。
忘れ物かあ。
いろんなものがあるんだろうなあ。
そうなの。靴べらや女子高生の
制服なんかも届けられるのよ。
えっ!?なんだってそんなものが!?
気になる〜〜〜Σ(゚Д゚ υ)
『わたしの忘れ物』 乾ルカ(著 )創元推理文庫
あらすじ
まだ雪の残る三月。
H大学の三年生、中辻恵麻は大学の学生部へ訪れた。
すると奨学係の女性から、バイトを紹介される。
それは商業施設の忘れ物センターでの仕事だった。
インターンでの失敗を引きずり、自分の存在感のなさを自覚する恵麻。
しかし忘れ物の持ち主やセンタースタッフとの交流で、少しずつ変化が表れる。
そして恵麻が見つけ出した「忘れ物」とは。
遠慮がちで自己肯定感の低い恵麻は、何となしに立ち寄った学生部でバイトを紹介されます。
夏休みのインターンでの体験から、電話の対応が苦手。
そして存在感の薄い人文を「ミス・セロファン」と呼んでいます。
忘れ物センターには様々なものが届きます。
靴べら、手袋、トートバッグに傘、そして忘れてしまった「忘れ物」。
きびきびとしたショートカットの女性、水樹主任とキリンのように背の高い男性スタッフ、橋野とともに、忘れ物に思いを巡らせ、処理をしていくうちに、物の価値は持ち主が決めることだと実感していきます。
そして恵麻自身の心にひっかかっていた「忘れ物」に気づくのです。
まとめ
物は、ただそこにあるべきだった状態から、人の手が加わったことで特別な存在になります。
「忘れ物」は忘れかけていた大切な絆を思い出させてくれるものなのかもしれません。
<こんな人におすすめ>
人の思いと、物の価値について描いた物語を読んでみたい
様々な事情を持つ「忘れ物」の話に興味がある
乾ルカのファン
主人公はお、思い出したんだなあ〜(´;ω;`)ウッ…
忘れることでそのものの価値や
大切さを改めて感じられるのかも
しれないわね。
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