文面からあの人の思いが浮かんでくるのです

のこ
のこ

こちらは鎌倉で代書を

請け負う仕事をしている

女性を描いた物語よ。

ぬこ
ぬこ

代書ってどんなものを書くんだ?

のこ
のこ

年賀状などの一般的なものから

友人への絶縁状、天国からの

手紙まで、様々な依頼が来るの。

ぬこ
ぬこ

て、天国からの手紙!?

いったいどんな内容の書面に

なるんだ??

『ツバキ文具店』 小川 糸 (著) 幻冬舎文庫

あらすじ

祖母の後を継ぎ、鎌倉で小さな文具店を営みながら手紙の代書を請け負う鳩子。

依頼されるのは年賀状の代書といった普通のものから、借金のお断り、友人への絶縁状、天国からの手紙など一風変わったものまで、実にさまざまです。

依頼者の気持ちに思いを寄せ、筆をとるうちに、和解できぬまま亡くなった祖母への想いに気づいていく。

毎朝きちんと床をふき、朝食前にお茶を一服すると、お隣のバーバラ夫人が「ポッポちゃん、おはよう」と声をかけてきます。

山の近くの一軒家で、一人で暮らすポッポちゃんこと鳩子。

鎌倉ののびのびとした自然を背景に、依頼人からの手紙の内容を考え、紙とペンを選び、文体を考え、依頼人になったつもりで文章をしたためます。

まとめ

鳩子の手にかかると借金の断りでも、絶縁状でも、どこか暖かく、相手を突き放すのではなく、一歩離れて見ているよ、という想いを感じるのです。

描く人、受け取る人の気持ちがつまっている手紙の奥深さ、おもしろさ、そして文面以上のものを伝える可能性を教えてくれる物語です。

<こんな人におすすめ>

奇妙な手紙の代書とはどんなものか興味がある
手紙を通してその人物の心情を描くような話を読みたい
小川 糸のファン

制作動画はこちらからご覧いただけます。

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