60年たっても色あせない恋愛小説

のこ
のこ

こちらは自分を愛人として

買ってもらった女性の物語よ。

ぬこ
ぬこ

な、なんでそんなことを?

のこ
のこ

弟が会社のお金を失くしてしまったの。

そのお金を払うために、知人の紹介で

6ヶ月の期限付きで愛人契約を結ぶの。

ぬこ
ぬこ

ええ〜…。

愛人契約した二人の関係って

どんな感じになるんだろうな…。

『御身』 源氏 鶏太 (著) ちくま文庫

あらすじ

OL、矢沢章子は、弟の不備で三十万円が必要になり途方に暮れる。

誰かが私を三十万円で買ってくれないだろうか。

そう考えた章子は、知人の紹介で長谷川という会社社長と愛人契約を結ぶ。

6ヶ月の期限つきである二人の関係は付き合いを重ねるごとに変化していく。

上司から預かったお金を紛失してしまった弟のために、長谷川と愛人契約を結び、お金を受け取った章子。

ところが長谷川は章子に手を出そうとしません。結婚を考えていた相手とも別れていた章子は自分から長谷川に電話をかけ…。

まとめ

元彼をめぐる三角関係、長谷川の愛人達とのやりとりなど、ヒヤヒヤドキドキしながら、いつの間にか「章子、がんばれ!」と声をかけたくなります。

愛人という立場ながらも自分の気持ちに正直に、まっすぐに生きる章子の姿は強く、清々しくもあります。

60年前の物語ですが、恋に悩み、よろこぶ女性のキラキラした姿が印象的な、未だ色あせない恋愛小説です。

<こんな人におすすめ>

60年前の恋愛事情に興味がある
愛人契約を結んだ二人の心境を描いた物語を読みたい
源氏 鶏太のファン

ぬこ
ぬこ

世の中のおじさんたちに

勇気を与える物語でもある。

ただし、清潔感とお金のあるおじさん。

のこ
のこ

恋愛に喜び、不安になったりと

その生き生きとした姿が

丁寧に描かれている物語ね。

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