2021-06

イラストブックレビュー

素材を吟味し丁寧に作られた、体をつくる「日々のめし」

『一膳めし屋丸九』 中島久枝 (著)のイラストブックレビューです。日本橋北詰の魚河岸のほど近くにある一膳めし屋「丸久」は、河岸で働くものやうまいものを知るものたちに愛される店。うまい汁とめし、そしてほんの少しの甘いものを出すこの店で起こる、暖かい江戸の物語。
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人と人がやさしく、ゆるやかにつながる都会の夜

『おやすみ、東京』 吉田 篤弘 (著)のイラストブックレビューです。映画会社で小道具の調達をしているミツキは、深夜に「果物のびわ」を朝九時までに探すように言われ、夜のタクシー「ブラックバード」の運転手、松井に協力を求め、夜の街を探し回る。
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100年に1度の再開発で新宿の街が生まれ変わる

『新宿の逆襲』市川 宏雄 (著) のイラストブックレビューです。1日に350万人の乗客数というギネス世界惟一の駅が存在する新宿。「100年に1度」という大規模な開発が始まり、その姿は大きく変わろうとしています。そんな新宿という街の成り立ちから現在までのあゆみ、そして開発の内容の詳細、予測される人の流れなどを解説。
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江戸での商売、突破口は見つけられるのか

『あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇』高田 郁 (著)のイラストブックレビューです。大坂天満の呉服商「五十鈴屋」の七代目店主となった幸は、江戸に念願の店を出した。考え方や好みが異なる江戸で、どのように売っていくのか。奉公人たちとともに血を絞る幸の奮闘を描く。
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煌びやかなショーや会見の舞台裏

『東京會舘とわたし 下 新館 』辻村 深月 (著)のイラストブックレビューです。東京會舘は、井上靖や三島由紀夫らの小説に描かれ、越路吹雪は多忙ながらも會舘でのショーには出演していた。70年代はじめに改装、平成では震災の夜、帰れない人々を受け入れた。その翌年には、万感の思いで直木賞受賞会見に臨む作家がいた。
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歪んだ価値観の本当の被害者は誰なのか

『昨日がなければ明日もない』宮部 みゆき (著)のイラストブックレビューです。「私の子供が殺されそうなの」。中1の娘とともに杉村探偵事務所を訪れた29歳のシングルマザー・朽田美姫。小学一年生の息子、竜聖が事故に遭い、入院中なのだという。表題「昨日がなければ明日もない」ほか二編を収録した、杉村探偵とちょっと困った女たちの事件簿。
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溢れる才能とロック魂を持つ少女が進む道とは

『疾風ガール』誉田 哲也 (著) のイラストブックレビューです。アマチュアロックバンド「ペルソナ・パラノイア」のギタリスト、柏木夏美・19歳。人目を惹くルックスと、天才的なギターの腕前を持つ。バンドの人気も絶頂となっていたある日、ボーカルの城戸薫が自殺。なつみは本当の薫を見つけるために旅に出る。
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陸軍特技兵=コックは戦闘と炊事、謎解きもこなす

『戦場のコックたち』深緑 野分 (著)のイラストブックレビューです。1944年の初夏、合衆国陸軍の特技兵(コック)で19歳のティムは、ノルマンディー降下作戦で初陣を果たす。戦闘に向かい、炊事もこなすティムの周辺にちょっとした謎が起こる。個性豊かな仲間たちと協力しながら戦場へ向かい、そして謎を解く。
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そこにあるのは文章への果てしない愛とリスペクト

『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』三宅香帆 (著)のイラストブックレビューです。『モテる文章』って何でしょう?文学やエッセイ、ブログにスピーチなど、あらゆる文章について分析し、その「すぐれた文章感覚」を平易にわかりやすく解説。
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東京會舘から見る 大正、昭和の時代

『東京會舘とわたし 上 旧館』辻村 深月 (著)のイラストブックレビューです。大正11年、社交の殿堂として丸の内に創業した東京會舘。戦前のクラシック演奏会、戦中の結婚披露宴、戦後に開発されたオリジナルカクテル、クッキングスクールの開校。震災やGHQの接収などの荒波を経て、東京會舘へ訪れた人々とそこで働く人々の姿を描く。