こちらは映画オタクの
ひきこもりが謎を解決する
ミステリーよ。
映画オタクでひきこもり?
なんともクセがありそうな。
大学は休学中なのだけど
成績は優秀なの。彼を大学に
連れ戻そうとした同級生が
持ち込んだ謎を、映画の知識をもとに
見事に解決していくのよ。
映画と絡めて解決するのか!
そいつはおもしろそうだな。
『キネマ探偵カレイドミステリー』
斜線堂 有紀 (著) メディアワークス文庫
あらすじ
留年の危機に瀕する私立大学文学部、ドイツ文学科の二年生、奈緒崎は、学科長である高畑教授に呼び出された。
そして、休学中の秀才、嗄井戸高久を大学に連れ戻すことができたら、留年の決定は取り消す、と提案される。
しかし、下北沢の年季の入ったアパートに一人暮らしをしている嗄井戸は、映画鑑賞に没頭し、家から出る気配はない。
そんな中、街の小さな映画館「パラダイス座」をめぐる火事騒動が。
留年を覆すべく、嗄井戸の家へ訪れた奈緒崎。
引きこもりの秀才・嗄井戸は艶のある白髪の美青年。大学へ行く気も、家から出る気も全くない嗄井戸を説得すべく、嗄井戸へ通い、彼がすすめる映画を一緒に見る日々…。
そんな中、街の小さな映画館「パラダイス座」が閉館することを知ります。
奈緒崎が子供の頃お世話になった人物が運営している映画館であり、残念に思っていたのですが、映画館打ち切りを決めたオーナーが自宅の火災により死亡します。
映画館は閉館を免れましたが釈然としない奈緒崎に、嗄井戸は事件の真相を語るのです。
まとめ
秀才である白髪の美青年、嗄井戸と、ごく普通の青年・奈緒崎が時にぶつかりながら互いを知り、友情を深めます。
映画の世界をベースにした事件や謎の背後には、人生の強い光と影の部分を凝縮して見せてくれているようです。
ドラマチックであり、映画にまつわる情報なども楽しめるミステリーです。
<こんな人におすすめ>
映画オタクで引きこもりの名探偵が活躍するミステリーを読みたい
映画と絡めた事件が起こる物語に興味がある
斜線堂 有紀のファン
起こる事件も、登場人物の
過去もドラマティック!!
事件の謎と言い、登場人物の
過去と言い、多彩な面を
見せてくれるまさに
カレイドミステリーね。
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