こちらは小学一年生の女の子、
かのこちゃんと、飼い猫の
マドレーヌ夫人の日々を描いた物語よ。
へえ。猫目線でも描かれているわけ？
そうなの。マドレーヌ夫人は
外国語、つまり犬の言葉を理解する猫として
近所の猫たちから一目置かれているの。
犬の言葉がわかる！？
そいつはすごい。どんなシチュエーションで
使われるんだろう？
『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』
万城目 学 (著) 角川文庫
あらすじ
かのこちゃんは小学一年生の女の子。
かのこちゃんの家では年老いた柴犬の玄三郎と、アカトラの猫、マドレーヌを飼っている。
猫にとっての外国語、すなわち犬語を理解できるため、猫仲間からはマドレーヌ夫人と呼ばれている。
元気いっぱいのかのこちゃんの活躍、気高く上品なマドレーヌ夫人の冒険、うれしい出会いとやがて訪れる別れ。
輝くような日々の喜びと、胸をしめつける悲しみが巧みな筆致で描かれる。
なかなかやめることのできなかった指しゃぶりをやめると「知恵がひらかれた」状態になり、いろんな言葉に興味を示すようになったかのこちゃん。
ある朝早く教室に行くと、鼻の穴に親指を突っ込み、それ以外の指をひらひらさせている女の子がいました。
その女の子、すずちゃんにただ者ではない何かを感じ、仲良くなろうとするかのこちゃんですが…。
一方マドレーヌは、玄三郎の体調を気にかけています。
やわらかいドッグフードや、以前に一度食べた肉の味が忘れられないという玄三郎の願いをかなえてやりたいとマドレーヌが考えていると、何と自分のシッポが二つに割れて…。
まとめ
友情、成長、愛情、出会いと別れ。小学一年生の感性をのびのびと、そして玄三郎やマドレーヌ夫人は動物でありながらしっとりと描かれ、彼らの感情が細やかに伝わります。
忘れていた気持ちを思い出させてくれるような、笑いと感動と冒険に満ちた物語です。
＜こんな人におすすめ＞
小学一年生のみずみずしい感性を描いた物語を読みたい
上品な猫が繰り広げる冒険譚に興味がある
万城目 学のファン
かのこちゃんがめちゃリアルだな！！
こういう子供っているよな〜。
そしてマドレーヌ夫人の冒険には
ドキドキするし、ホロリとさせられるぜ(*´σω･､)ﾎﾛﾘ
冒険のワクワクと、輝くような日々、
そして別れの切なさがつまった
どこか懐かしい気持ちにさせてくれる物語ね。
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。
