2021-07

イラストブックレビュー

深みを増す!?混迷の極み!?衰え知らずのサイバラワールド

『できるかなゴーゴー!』 西原 理恵子 (著) のイラストブックレビューです。楽器をさわったことがない&インチなサイバラが、バンドを組んでCDデビュー!?練習合宿から初ライブまで、無謀なチャレンジを描いたバンド編のほか、山口晃氏との画力対決、ガーナで自分の棺桶製作など、そのムチャぶりがすさまじい「できるかな」シリーズ第5弾。
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らせんのように渦巻き交わる人生模様

『鎌倉うずまき案内所』 青山 美智子 (著) のイラストブックレビューです。古ぼけた時計店の地下にある「鎌倉うずまき案内所」。螺旋階段をぐるぐと降りていくと、双子のおじいさんと、壁にはアンモナイトが。悩みを抱えた者たちが、知らず迷い込むこの場所では不思議な出来事が起こる。
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本がつなぐ人との絆に胸が熱くなる物語

『背表紙は歌う』 大崎 梢 (著) のイラストブックレビューです。中堅の出版社、明林書房の新人営業・井辻智紀は、今日も注文書を抱えて書店をまわっている。しかし、取次会社の社員には辛辣な言葉をかけられ、作家が直接書店に訪れる「書店まわり」の直前に何やらトラブルの気配が…。本と書店を愛する全ての人に捧げるミステリ短編集、第二弾。
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医療界の闇を描く、背筋が凍るミステリー

『テロリストの処方』 久坂部 羊 (著) のイラストブックレビューです。裕福な患者を相手に高額な治療費で利益を得る「勝ち組医師」を狙った連続テロ事件が発生。現場には「豚ニ死ヲ」という言葉が残されていた。医療界の改革を目指す狩野のもとにも脅迫状が届く。同期生で医事評論家の浜川は、テロの関連が疑われる同期生、塙の行方を捜すのだが。
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不穏な空気が漂う宮中と動かぬ仮王の真意とは

『白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記』小野 不由美 (著)のイラストブックレビューです。国と国民のことを誰よりも考えていた王、驍宗。王に沿う麒麟、泰麒は仮王、阿選に会うため、日圭宮へやってきた。しかし、王座を手にした阿選は政をしようとはせず、役人たちの間でもやりとりがうまくいっていない様子。
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強くてしなやかな女子的生活に幸あれ!!

『女子的生活』 坂木 司 (著)のイラストブックレビューです。アパレル勤務のみきは、おしゃれをしたりインテリアを楽しんだりして、「女子的生活」を楽しんでいた。ある日、マンションの部屋の前に不審な男が座りこんでいて…。マウンティング、モラハラ、毒親。次々と現れる強敵に、みきは立ち向かう。
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創造と芸術の女神が男に与え、そして奪ったものとは

『ばるぼら』 手塚 治虫 (著) のイラストブックレビューです。小説家、美倉洋介は耽美派の天才として名声をほしいままにしていたが、自分の欠陥部分を隠して生きていた。ある日、新宿駅で奇妙な女、バルボラを拾い、同居をはじめる。アッルコール依存症で自堕落なバルボラだが、美倉のミューズとして次第に存在が大きくなっていく。
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温かな湯気から漂う 美味い飯と人情の香り

『浮世の豆腐 一膳めし屋丸九(二)』中島久枝 (著)のイラストブックレビューです。桜が散り、若葉が茂る頃、初がつおが出回りはじめる。一膳めしや丸久のおかみ、お高も楽しみにしている。そんな中、先代の頃から丸久で働くお栄は、友達と四人で割符の富くじを買ったのだが…。
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万葉集から読み解く 父の行方とその心

のこ こちらは江戸時代、父が 行方不明となってしまった十一歳の 助松が、父の残した万葉集の歌を 手がかりにして探し出そうとする物語よ。 ぬこ 万葉集かあ。 お父さんはどんな仕事をしていて なぜ行方不明...
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人生の秋を過ごす女性たちの日々の物語

『たそがれどきに見つけたもの』朝倉 かすみ (著)のイラストブックレビューです。人生を八十年として、それを四で割る。すると、今年五十のわたしは、秋の真ん中にいるということで。ある日、高校時代の友人からかつて好きだった男の子の名前が出てきて。人生の秋の季節を過ごす男女を描く、切なく優しい短編集。