こちらはガリレオシリーズ
第八弾よ。湯川の教え子が
議員殺害計画を画策するの。
そのトリックを解明し、実行させない
ために湯川が推理を働かせるわ。
湯川の教え子か!
やっぱり優秀だったりするのかね?
そうなの。両親を亡くし、姉と
二人暮らしをしていた彼は
高校時代に部活関連で湯川の指導を受け
その後帝都大学に無事合格。でも
姉を亡くし、大学もやめてしまうのよ。
なるほど。そのあたりに
事件を計画するきっかけとなった
出来事があるわけだな。気になるぜ。
『禁断の魔術』 東野 圭吾 (著)文春文庫
あらすじ
両親が亡くなっており、育ての親であった姉をも無くしてしまった古芝伸吾は、帝都大を中退し町工場で働いていた。
ある日、代議士の大賀の周辺を追っていたフリーライターの長岡修が絞殺死体で発見される。
また、伸吾の姉が、大賀の担当新聞記者であったことも判明。
伸吾が失踪し、高校の先輩にあたる湯川は伸吾の計画に気がつく。
事件の関係者は湯川と師弟関係にあった
高校の頃、伸吾が所属していた物理研究会が、存続の危機に陥りました。
伸吾は高校の先輩にあたる湯川に相談し、新入生が興味を持つような、大がかりな実験を計画。
その縁から伸吾は帝都大を目指し、めでたく入学した際には湯川にあいさつに行っていました。
しかし、親代わりであった姉を亡くし、大学を辞め町工場で働きはじめた伸吾。
真面目で優秀な彼は職場でも評判が良かったのですが、ある日突然仕事を辞め、失踪してしまいます。
草薙刑事と内海刑事が担当したフリーライター殺人事件で、被害者が追っていた代議士・大賀の周辺を探るうちに、彼を担当していた新聞記者の女性が伸吾の姉であり、ホテルの一室で亡くなっていたことがわかります。
失踪した伸吾は姉の何を知り、どんなことをしようとしていたのか。
その企みに気づいた湯川の取った行動とは。
まとめ
優秀な愛弟子の緻密な実験は、どんな結果を得るためのものだったのか。
湯川は、科学を志す後輩に真摯な言葉で立ち向かいます。
学術の探求という絆で結ばれた師弟のやりとりに、研究者も苦悩しあがき続ける一人の人間であることを教えてくれるミステリーです。
<こんな人におすすめ>
驚くような科学技術で殺人を実行しようとする犯人を描くミステリーを読みたい
ガリレオシリーズのファン
東野 圭吾のファン
こりゃあ…トリックの面でも
動機の奥に潜んだ深い理由も
湯川でなければ解けない事件だな。
科学技術というものを
真摯な言葉で教え子に伝える
湯川の姿が印象的なミステリーね。
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