こちらは小学校のあるクラスで
なくなっても困らないものが続けて
紛失する事件の謎に、小学生たちが
挑むミステリーよ。
なくなっても困らないもの?
それはどんなものなんだ?
写生した絵が一枚、飼育小屋の
ニワトリ、ハリボテの招き猫、
縦笛の一部などね。
それは確かに困らない…?
というか誰かが盗んだのだと
したらその目的は何なんだ?
『ほうかご探偵隊』倉知 淳 (著) 創元推理文庫
あらすじ
五年三組では「なくなっても誰も困らないもの」が紛失する事件が続けて起こっていた。
分解されたたて笛の一部分が机の上にのっていた僕は四番目の被害者ということに…?
写生した絵が一枚だけ、(誰も関心を持っていなかった)飼育小屋のニワトリ、ハリボテの招き猫。
いったい誰が、なんのために持ち去ったのか。
僕、高時とクラスメイトの龍之介くん、女子学級委員の吉野、女子飼育係の成見沢の四人は、事件の謎を解明すべく、捜査と推理をかさねていく。
不要なものが次々となくなる事件!?
写生会の絵が教室の後ろに貼り付けられ、一番上手な棟方くんの絵だけが紛失。
成見沢が世話をしていた一羽のニワトリが、朝学校に来てみるといなくなっていた。
邪魔もの扱いでそうじのロッカーに押し込まれていたハリボテの招き猫。
そして今年は使う予定のない、分解された僕のたて笛の一部。
探偵小説がきっかけで仲良くなった龍之介君と、この謎を解くために探偵活動をはじめることに。
ニワトリの行方が気になる成見沢と吉野が合流し、四人で聞き取りや現場の捜査をはじめます。
するとおどろくべき証言が出てきて…。
彼らがたどりついた真実とは、どのようなものだったのでしょうか。
まとめ
不要なものがなくなるという、何とも奇妙な事件。
単独による犯行なのか、それとも関連のない複数の手によるものなのか。
事件の様相は二転三転し、鮮やかにフィニッシュを迎えます。
「人が死ぬミステリーは苦手」という人も、そうでない人にも謎解きのおもしろさを存分に味わえるミステリーです。
<こんな人におすすめ>
なくなってもだれもこまらないものが消える謎を解くミステリーを読んでみたい
小学生たちがおかしな謎を解く正統派推理小説に興味がある
倉知 淳 のファン
おお〜 小学生たちとはいえ
見事な推理・分析力!!
謎の深まる展開、納得の結末。
これは大人も子供も楽しめる
ミステリーじゃないか?
小学生が主人公とはいえ
トリックや論理も緻密で
本格的な推理小説ね。
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