こちらはロボットのタングと
ベン一家を描くシリーズ第五弾。
タングの学校やボニーが挑んだ
コンテストなど、成長ゆえに出てくる
新たな問題を描いているわ。
タングは友達ともうまく
やっているようだし、
学校を楽しんでいるんじゃなかったのか?
そうなの。学校のイベントや
友達との関係は楽しんでいる
様子なのだけれど、宿題を
やらない時があったりして…。
ええ?勉強も好きなんじゃ
なかったのか?それとも内面的な
問題なのかな。
『ロボット・イン・ザ・ホスピタル』
デボラ・インストール (著), 松原葉子 (翻訳) 小学館文庫
あらすじ
元ダメ男ベン、妻のエイミー、娘のボニーとロボットのタングのチェンバーズ一家は、長かったパンデミックを終え、ようやく一息つけるかと思っていたが…。
タングの学校問題や、ボニーが挑んだ一大イベント、そして夫との関係が揺らいでいるベンの姉・ブライオニーと恋人のアンドロイドとぎくしゃくしはじめた姪のアナベル。
次から次へと問題が起こる慌ただしい日々の中で、タングは自分の夢に向かった新たな一歩を踏み出す。
タングの学校生活に問題発生!?
お隣のミスター・パークスの家の雨樋そうじを手伝い膝を骨折し、良くなった頃タングの合宿に付き添い手を火傷するという相変わらず何かしでかすベン。
一方タングは、学校へは楽しく通っているものの、勉強がつまらなくなっている様子。
そんな中、ベンとエイミーにタングについて驚くべき提案が学校側から出されたのです。
友人のイアンと喧嘩をしてしまったボニー。
仲なおりのきっかけがつかめないまま、子供向けの科学・技術等の分野のコンテストに出場。
結果は上々で、素晴らしい一日になるはずだったのですが…。
また、ベンの姉、ブライオニーは夫との問題から自分に自信を失くし、何やら思い悩んでいる様子。
さらに互いに愛し合っているように見えた姪のアナベルと恋人のアンドロイド・フロリアンの関係にも新たな壁が生じたようで…。
まとめ
タングの「成長」が思いがけず新しい世界への扉を開いていきます。
その成長に胸が熱くなりながらも昔と同じ喜びの表現をするタングを見て、変わらずにいてほしい、と願うベンの親心に共感してしまいます。
タングと一家の成長に心温まる物語。
<こんな人におすすめ>
成長し続けるロボットや家族たちの様子を描いた感動の物語を読んでみたい
『ロボット・イン・ザ・シリーズ』を読んでいる
デボラ・インストールのファン
『ロボット・イン・ザ・シリーズ』のイラストブックレビューはこちらからご覧いただけます。
タング!良かったなあ!!
ボニーも自分と外の世界との
距離感やバランスを少しずつはかれるように
なっているみたいだ。そしてベンやエイミーたち。
子供の成長に喜んだり心配したりしながら
こうやって親は歳をとっていくんだなあ…。
シリーズを通して読んでいると
彼らの成長を一緒に見守る
家族の一員になったような気がする
心あたたまる物語よね。
こちらの本は特製ブックカバーとともに小学館文庫のプレゼント企画で当選したものです。なんと著者デボラさんの直筆サイン入り!!
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