こちらは赤ずきんが旅の途中
「シンデレラ」や「眠り姫」など
様々な童話の世界で事件に遭遇し
その謎を解いていくミステリーよ。
へえ〜 赤ずきんが名探偵に!?
童話の世界ではどんな事件が
起こるんだ?
シンデレラの世界では舞踏会に
向かう途中、馬車で男を轢き殺して
しまったり、シンデレラの義姉が
人を殺した、と言ってきたりするわ。
シンデレラの世界で殺人事件!?
ということは犯人も登場人物の
中にいるわけで… うおお気になるぜ!
『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』
青柳 碧人 (著)双葉文庫
あらすじ
クッキーの包みとワインのボトルを持って旅に出た赤ずきんは、その行く先々で事件に遭遇する。
「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」。
それぞれの物語の世界の中で起こる不可解な殺人事件。
果たして赤ずきんはその謎を解くことができるのか。
そして彼女が旅をする本当の目的とはいったい何なのか。
お城に向かう途中、かぼちゃの馬車で…
小川に架かる橋の上で魔法使いの老婆に出会った赤ずきん。
靴を素敵にする魔法をかけてもらうも魔法は失敗し、靴は泥だらけに。
仕方なしに川で靴を洗っていたところシンデレラに出会います。
老婆に魔法をかけてもらい、美しく変身したシンデレラとともに舞踏会へと向かう途中、飛び出してきた男を馬車でひき殺してしまいます。
二人で死体を隠し、舞踏会に参加。
シンデレラの邸に泊まらせてもらった翌日、シンデレラの姉が慌てて走ってきて、「私、人を殺しちゃった…」と言うのですが。
また、お菓子の家で魔女と継母を殺した犯人とその手口、姫が眠り続ける国で起きた殺人事件の真相と王家の秘密、幸せを見せるマッチの罠など、様々な犯罪の裏側にある真実を、赤ずきんがその明晰な頭脳で明らかにしていきます。
まとめ
童話の世界の登場人物たちが現代人のように悩みを持っていたり、腹黒いものを抱えていたとしたら。
そんな前提で進む童話ミステリは現代要素が絶妙にミックスされていて、ファンタジーな世界ながら「これはありだな」と頷けるおもしろさ。
童話世界の「あの人」の意外な素顔に驚き、その世界ならではの謎やトリックを楽しめる、読みやすくておもしろい連作短編ミステリです。
<こんな人におすすめ>
ファンタジーの世界で起こる謎を赤ずきんが解くというミステリに興味がある
本は苦手だがおもしろくて読みやすいミステリにチャレンジしてみたい
前作『むかしむかしあるところに、死体がありました。』を読んだ
前作『むかしむかしあるところに、死体がありました。』のイラストブックレビューはこちらからご覧いただけます。
うわあぁ〜〜〜
おとぎ話の世界にも悪い奴らが
いるもんだなあ。そして赤ずきんの
冴え渡る推理力よ!!かっこいいぜ!
その童話自体の解釈さえも
どんでんがえしという
予想外の楽しみも味わえる
大満足のミステリーね。
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