『小暮写眞館IV: 鉄路の春』 宮部 みゆき (著) 新潮文庫nex
「BOOK」データベースより
花菱英一の父親が家出した。理由を問う息子に対し、祖父危篤の知らせを受けて、縁を切った大船の実家に行くかどうかで母親と喧嘩をした、と弁明する秀夫。夜風を浴びながら、二人は生家と断絶する契機となった七年前の出来事、妹・風子の死について語り合う。そうした中、今度は垣本順子の抱える過去と問題が明らかになる―。青春。恋愛。家族。あらゆる世代の胸を打つ感動の物語。
父の家出と、風子の死についての家族それぞれの思い
英一の父親が家出した。実父の危篤の連絡を受け、行くかどうかで母親とケンカをしたという。それをきっかけに、英一と父親は風子の死について語り合う。また、垣本順子の過去も明らかになり…。
花菱家でそっとしまいこまれていた風子の死。家族みんなが自分のせいだと思い込んでいた。一番小さかった弟でさえ。
まとめ
しまっておいてもどうにもならないものは、取り出してどうにかするもんだ。花菱家の代表としてアウェイの地に乗り込む英一は、大事なものを守ることをハッキリと宣言したのです。その勇気は周りにじんわりと沁みていきます。感動の完結編。
<こんな人におすすめ>
家族、人間とのつながりのドラマを読みたい
『小暮写真館』1、2、3を読んだ
宮部みゆきファン
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