のこ
こちらはある家の管理を頼まれた
売れない作家のお話よ。
ぬこ
ただで住めるなんて
いいじゃないか。
のこ
ところがこの家には植物や鳥、
獣、鬼や河童まで現れるの。
ぬこ
ええっ!!いったいどんな家!?
『家守綺譚 』 梨木 香歩 (著) 新潮文庫
あらすじ
今からほんの百年前。売れぬ物書きをしていた綿貫征四郎は、亡くなった同級生、高堂の父親から家の守をしてくれないかと頼まれる。喜んで引き受けた征四郎が住みはじめた庭付き二階屋には様々な者たちが現れる。
池のある庭つきの一軒家。庭には四季折々に草・花・鳥・獣…ばかりか仔竜・小鬼・河童・人魚・亡き友まで。庭のサルスベリの木に思いを寄せられ、床の間に飾られた掛け軸から亡き友人が現れたりと、次々に不思議な現象が起こりますが、征四郎はすんなりと事態を受け入れ、むしろ現れた亡き共に質問や相談をしたりしています。
まとめ
自然とその一部の化身が一体化したものを受け入れる時代。人々の大らかさと、昔話の中に迷い込んだようなワクワク感。いつまでも心の中に留めておきたくなるような、どこか懐かしくて愛おしい世界がここにあります。
<こんな人におすすめ>
人ならざる存在が身近にいる話を読んでみたい
小鬼や河童、人魚などが生き生きと動き回る話に興味がある
梨木 香歩のファン
リンク
ぬこ
怖いと思ったら案外ほっこり( ̄∇ ̄)
のこ
自然と人と妖とが一体化した
なんだか懐かしくて愛おしい
世界よね。
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