こちらは『上流階級 富久丸百貨店外商部』
シリーズ第4弾よ。静緒に部下ができるの。
管理職になり、社内政治にも巻き込まれるわ。
できる女も大変だよなあ。
随分と忙しそうだけど、静緒の
体調が悪くならないか心配だ。
そうね。本業の外商以外の仕事に
時間を取られたりして、彼女の
体調も下り坂になっていってしまうのよ。
ええっ そりゃ大変だ!
とはいえ仕事もなかなか休めないだろうし…
静緒はこの局面をどう乗り越えていくんだろう?
『上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) 』
高殿 円 (著) 小学館文庫
あらすじ
富久丸百貨店芦屋川店の外商員となって四年目、四十歳の鮫島静緒は順調に売り上げを伸ばし、ついに全国売り上げトップ10入りした。
七人の営業チームの長となり、うち二人のメンターも兼ねることに。
顧客の悩みや要望を聞き、部下を指導し、合併後新たに上司となった女性からも仕事が回ってきては報告を求められ、静緒の疲労はピークに達する。
自分にとっての幸せとは何なのか。
改めて自分を振り返り、答えを出した静緒は、また明日への力強い一歩を踏み出していく。
あまりの忙しさに体調を崩してしまう静緒
外国人のお客相手に高額な商品をすすめて売り上げを伸ばし、また優れた販売企画書をいくつも出している期待の新星、香野。
優秀でソツなく、今どきの若者である香野ですが、販売員時代の発言がSNS上で問題となり、今の仕事に影響が出ている様子。
気を使いつつ、事情を探ろうとする静緒ですが…。
もう一人の部下は資産家の娘であり、勉強熱心な大泉。
知識や接客は素晴らしいのですが、押しが今ひとつで成績が伸び悩んでいます。
そんな中、合併した日本橋菊池屋から刺客としてやってきたと噂の、Kの美魔女こと氷見塚が静緒の新しい上司となります。
外商だけでなく本部の仕事や会議などが増え、さらに社内政治に巻き込まれる事態となり、あまりの忙しさに体調を崩してしまった静緒。
同居人のゲイ男子・桝谷の手厚い看病に癒されつつ、自分にとっての幸せについて改めて目を向けます。
そして彼女が起こした行動とは。
まとめ
一匹狼でやってきた静緒ですが管理職となり社内政治に巻き込まれ、部下に振り回されてんてこまいに。
タフな静緒も体調を崩してしまいますが、そのことが自分を見つめなおす良いタイミングに。
時代や人、環境が変わっても自分の幸せ、つまり軸となるものを見失わずにいれば納得のいく働き方ができる。
そんな風に感じられるお仕事小説です。
<こんな人におすすめ>
バイト叩き上げからの外商部員が部下を持ち、社内政治に巻き込まれていく様子を描いたお仕事小説に興味がある
『上流階級 富久丸百貨店外商部』シリーズを読んでいる
高殿 円のファン
や〜 良かった良かった…
って えっ!?
ちょっと!!ラストに!!
えええーーーっ(;゚Д゚)(゚Д゚;(゚Д゚;)
仕事ができるゆえに体調を
崩すまでいってしまったけれど
かえって自分の中心を築き直すことが
できたのかもしれないわね。タスクを
こなす度に人間としてもひとまわり大きく
なっていく静緒の、今後の活躍が楽しみね。
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