こちらは江戸の時代
新人猫又の雄猫・みかんが
立派な猫又になるための修行中
様々な難題を仲間とともに挑んでいく
物語よ。
猫又かあ。俺の先輩ってわけだな。
修行ってのはどんなことをするんだ?
江戸城の中に修行する場所があるの。
まずはその敷地内に隠された「玉」を
見つけ出すことからはじまるのよ。
それと伝説の猫又「猫君」が現れるのではと
猫又界隈でも話題となっているようよ。
江戸城だって!?
猫又と殿様はどんなつながりが
あるっていうんだ…(・・;)
それに伝説の猫又とは!!
気になるぜ。
『猫君』畠中 恵 (著)集英社文庫
あらすじ
明るい茶虎、金眼銀眼の雄猫・みかんはこの世に生まれてもうすぐ二十年。
病で床に伏せっている育ての親から「お前さんは『猫又』になりかかっている」と教えられ迎えに来た先輩猫又とともに吉原遊郭へ。
さらに新米猫又たちが集まり教育を受けるため、江戸城内の「猫宿」へと向かう。
また、猫又史に名を残す英雄「猫君」が再び現れるのでは、という噂が。
追いかけられたり、探しものをしたり、戦いを仕掛けられたりと新米猫又たちに訪れる数々の難題を、みかんは仲間たちと協力しながら挑んでいく。
新米猫又 みかんの大冒険
人間の言葉がわかるようになり、少しずつ言葉も話せるようになったみかんは育ての親であるお香から、猫又になりかけていると教えられます。
お香が亡くなり近所の人がやってきたところでうっかり人の言葉を発してしまったみかんは追いかけられるハメに。
救い出してくれた先輩猫又の加久楽が遊郭へとみかんを連れていくと、そこには同じく新米猫又、白花がいるはずでしたが三日前から行方不明に。
屋根裏に行こうと暗い穴に飛び込んだみかんですが…。
また、猫又の学び舎である猫宿へ向かったみかんと、同期である二十人の猫又たちは江戸城の中へ。
そして何と将軍が現れ、猫又たちと自分の関係を述べ、城内に隠した「銀の玉」を明日までに探すようにと猫又たちに伝えます。
見つけた玉を壊されたり奪われたりしながら探していたみかんは、ひとつの玉とともに奇妙な袋を発見。
するとなぜかお侍に追いかけられてしまい…。
まとめ
新人猫又たちは学び舎で人間と猫又の歴史を学んだり、人間の化け方を練習し、無事卒業してからそれぞれのエリアに戻り、人間に混じって生活していくようです。
将軍とも懇意にしている猫宿の長は、かつて将軍の先祖とも戦ったことがあるのだとか…。
新米猫又のみかんたちは、猫っぽい可愛らしさをふりまきつつも、力だけではない部分であきらめずに問題にぶつかっていきます。
強いものに時には真正面から向かって行ったり、猫らしくするりとかわしたり。
みかんたちの活躍と成長にワクワクが止まらないお江戸ファンタジーです。
<こんな人におすすめ>
立派な猫又になるために新米猫又たちが学んだり問題に取り組んでいく話に興味がある
江戸の町と猫又たちのかかわりを描いた話を読んでみたい
畠中 恵のファン
なんと!!猫又たちが
こんな風に人間界と関わって
いたとはΣ(゚ω゚ノ)ノ
自分たちの持てる力を
寄せ合って問題解決していく
みかんたちの姿に応援したくなる
江戸の猫又物語ね。
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