こちらはやり手文芸エージェントの
ノーラが田舎町で妹と過ごし
仕事や恋、そして自分の生き方に
悩み、その道を切り開いていく物語よ。
へえ〜 仕事に生きる女性なのか?
強そうだなあ。
そうね。タフであり仕事も精力的に
こなしているわ。でも恋人には
ふられてばかりいるの。
ううむ。仕事ができる女性は
苦手だという男と付き合ってきたのか?
彼女の良さを理解してくれる相手が
見つかるといいんだがなあ…。
『本と私と恋人と』エミリー・ヘンリー (著)
林 啓恵 (翻訳)二見文庫
あらすじ
母が亡くなってから、妹のリビーの面倒を見るため、著者と出版社をつなぐ文芸エージェントとして日々奮闘してきたノーラ。
ニューヨークと小説、刺激的な生活が大好きで、仕事に妥協はせず冷酷無碑な一面も。
そんなノーラは付き合う男性にふられてばかり。
ある日、3人目の子供の出産を控えたリビーから、二人で田舎町でのバケーションを楽しもう、という提案が。
仕事を片付けやってきた田舎町のカフェで見たのは、何とかつて仕事の売り込みを拒絶した天敵とも言える相手、チャーリー・ラストラだった。
最悪で最高の相手に出会ったノーラだが
バリバリと仕事をこなし、料理はせず身体づくりにも余念のないノーラは、付き合った相手から「安らげない」とフラれてばかり。
ある日、妹のリビーから、ノーラの担当する作家の小説の舞台となった田舎町でゆっくりと過ごさないか、と誘われます。
このところ仕事が忙しく、リビーとの距離を感じていたノーラはこの誘いに乗り、サンシャインフォールズの町へ。
妹が作って来た『人生を変える休暇リスト』に沿ってこの町でのバケーションを楽しもうとします。
ところがノーラは町のカフェで彼女が担当する作家の小説を断ったチャーリーを発見。
ぶっきらぼうで率直な話し方をするチャーリーと衝突しながらも、本への思いや仕事の進め方は息が合う部分も多く、次第に二人は惹かれあっていきます。
しかし、チャーリーにはノーラと付き合えない理由がありました。
そしてノーラにも…。
まとめ
心やさしく男性の後についていくような女性に恋人を取られ、フラれてばかりだったバリキャリのノーラ。
そんな彼女の魅力をまるごと受け止めてくれるのは、やはり本への愛と情熱を持つ、キレ味鋭いデキる男チャーリー。
ぴったりな二人なのにあれこれ出てくる障害や、彼らにストップをかけるその生い立ちにハラハラ。
文芸エージェントという仕事や田舎の書店事情を学びつつ、仕事はできるのに自分の恋愛は不器用な二人が繰り広げる、最高の読後感を得られるラブストーリーです。
<こんな人におすすめ>
仕事とNYが大好きな女性が田舎町で過ごす休暇で恋に落ちる話に興味がある
自分の「役割」に縛られ葛藤する女性を描いた物語を読んでみたい
文芸エージェントという仕事はどんなものか知りたい
仕事イチバンの冷徹人間に見えて
心の奥底は不器用でナイーブな
二人の恋愛が、もどかしい!!
気がつけば全力で二人を応援してたぞ!!
仕事も恋愛も全力でぶつかれる
相手と出会ったことで、ノーラも
自分の本当の姿を見出せたのかも
しれないわね。
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。