こちらは銀座の老舗文具店
「四宝堂」の店主と店を
訪れる客たちを描くシリーズ
第二弾よ。
おお〜 文房具と人々の
人生が絡まりあって
感動するんだよなあ。
今回はどんな話なんだ?
クラスから浮いているのではと
感じている女子中学生や一人寂しく
定年退職を迎えるサラリーマンなどね。
店主の過去などにも触れられているわ。
おお 店主の過去が!!
若いのに落ち着いた物腰の店主は
どんな子供時代を過ごしたのか。
気になるぜ!!
『銀座「四宝堂」文房具店 (2)』
上田 健次 (著) 小学館文庫
あらすじ
銀座の老舗文具店「四宝堂」は物腰がスマートな青年・宝田硯が店主を務める、日用文具から贈答品まで豊富な文具を取り揃えている名店。
ここには様々な悩みを抱えたお客たちがやってくる。
クラスメイトにイジられ、周りから浮いているのではと悩む女子中学生、誰からも声をかけられることなく一人寂しく定年退職して職場を後にするサラリーマン。
もやもやとした彼らの思いは、店主の静かであたたかな言葉によりやさしくほぐれていく。
仕事と銀座の街を教えてくれた大切な人への思い
定年退職を迎えた登川巌は銀座の四宝堂に立ち寄ります。
店主に招き入れられ、踊り場にあるテーブルと椅子へ腰を落ち着けて、これまでの仕事人生を振り返ります。
同期の中でただ一人、高卒で採用され総務部に配属。
朝六時半に総務部の扉を開けると、作業着姿の老人が。
挨拶、返事、出社時間と一通り説教された後、巌も作業服に着替え、老人といっしょに事務所周辺の掃除をすることに。
実はこの老人は会社の会長であり、毎朝掃除をしながら社員たちに挨拶したり声をかけたりしているのでした。
毎朝の掃除から始まり、仕事をして終業後はまっすぐ帰宅。
そんな巌に会長は三十万もの金を渡し、事務所からの帰り道は毎日違う道を選び、面白そうな場所があれば入ってみてその金を使い、後で報告するようにと言います。
真面目な巌は銀座の街を調べ、名店と呼ばれる飲食店や歌舞伎などを訪れ、様々な見識を深めていきます。
賞与をはじめてもらった日、巌はこれまでの体験を生かし、ある事に使おうと考えます。
まとめ
右も左もわからない新入社員に、いつも道を照らし出してくれた会長。
そんな会長の指導を受け、会長亡き後すっかり変わってしまった会社で、地道に教えの通り仕事を続けてきた巌。
そんな彼が迎える定年はその「思い」がまさに実を結んだようで感動の涙が溢れて止まりません。
姿や形は消えても「思い」は残っていく。
そんな風に感じるシリーズ第二弾です。
<こんな人におすすめ>
大切な人への思いに文房具が関係する感動の物語を読んでみたい
前作『銀座「四宝堂」文房具店』を読んだ
上田 健次のファン
うおおおおおおん
感動の涙が止まらない〜.˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.
周りの人や景色が変わっても
「思い」は残り繋がって
いくものなのかもしれないわね。
前作『銀座「四宝堂」文房具店』のイラストブックレビューはこちらからご覧いただけます。
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