こちらは公安と自衛官が
タッグを組んでテロリスト
たちから日本を守る物語よ。
テロかあ。諸外国では
頻繁に起こるし警戒もしている
んだろうけど、日本にいると
そんなこと起こるのか?とか
思っちゃうなあ。
そうね。安全安心な日本では
訓練を積んだ警察や自衛隊も
実践というところでは不足して
いるのかも。自衛官は中東での
経験が豊富、そして公安は情報の
精査に優れているの。
ふむふむ。優秀な二人が
テロリストに立ち向かうわけだな。
しかし相手も百戦錬磨だろ。
大丈夫なのか…?
『ソルジャー&スパイ 公安機動捜査隊〈特別作業班〉』
鷹樹 烏介 (著) PHP文芸文庫
あらすじ
「アンデッド」の仇名を持つ自衛官、荻生は中東での出張から戻ると警視庁公安部外事第四課と協働し、正体不明のテロリスト『ベル』対策を命じられた。
公安捜査官の真波は、畑違いの自衛官との協力に難色を示しながらも共に活動していたところ、『ベル』を狙うCIAの非公式工作部隊から妨害が入る。
日本にその手を伸ばそうとするテロリストたちから日本を護ることができるのか。
謎のテロリストを追う 日本の異色コンビ
性別も人数も謎のテロリスト『ベル』が日本に向かったという情報が入ります。
目的も正体もわからない相手を止めるために公安外事課のエース、真波が任命されます。
重武装したテロリストの戦闘経験がない公安刑事と組むことになった荻生は、中東から日本に戻りかの地との平和加減のギャップに戸惑います。
一方、テロリスト『ベル』の正体は世界中で活躍する五人組みのガールズバンド『夜の魔女』。
ロシアンマフィアの人身売買の被害者だった彼女らを訓練施設に送り、育て上げたワシーリが司令塔となりテロ活動を行なっています。
そんな『ベル』を追ってCIAの非公認工作部隊『442』までもが日本に入り込んでいることが明らかに。
テロへの警戒も、実際にテロ活動が起こった時の対策もほぼ経験がなく無防備とも言える日本に入り込むテロリストたち。
世界中で破壊活動を起こしてきた彼らを相手に、公安捜査官と自衛官の異色コンビはどう戦うのか。
まとめ
テロリストにとっては、お花畑すぎてかえってカンが鈍ってしまうという安全大国ニッポン。
銃弾が流れてくることも爆弾が落ちてくることもないこの国に、全く反対の環境からやってきたテロリストたち。
彼らにとっては日本は異次元であり、同時に簡単に破壊活動を起こせる国というように映ったのでは。
諜報活動のプロ・真波と戦闘のプロ・荻生は日本の常識では想像もつかない価値観と破壊力を持つ相手に敢然と立ち向かいます。
仕事上で負った心の傷の痛みを抱えながら互いに反発し、認め合い、共に戦う姿に胸が熱くなります。
またテロ集団である『ベル』にもドラマがあり『442』との比較も相まってダークサイド側でありながらも彼女らに心を寄せてしまいます。
彼らたちの心の動き、組織同士のつばぜり合いから迫力の戦闘シーンまで読みどころ満載の物語です。
<こんな人におすすめ>
自衛官と公安捜査官の異色コンビが謎のテロリストと戦う話に興味がある
テロリスト目線から見た日本という国を描いた話を読んでみたい
鷹樹 烏介のファン
テロリストの危険察知能力までも
鈍らせてしまう安全大国ニッポン…。
テロリストたちとの落差ありすぎて
笑えてくるほどだな、
規制の多い日本という舞台の中で
公安捜査官と自衛官がどのように
情報を分析し戦っていくのか。
その戦いぶりも注目したい物語ね。
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