『虹の岬の喫茶店』 森沢 明夫 (著) 幻冬舎文庫
あらすじ
小さな岬の先端にある喫茶店。そこでは美味しいコーヒーとともに、お客さんの人生に寄り添う音楽を選曲してくれる。そこに訪れるのは心に傷を抱えた人たちだった。
岬の先端にある喫茶店を訪れる客たち
妻に先立たれ、幼い娘と二人で「虹さがしの冒険」に出た父娘。出遅れた就活にやる気を出せずにいる大学生。喫茶店に入った泥棒…。
彼らは岬の突端にある、古ぼけた喫茶店で、女店主が淹れたコーヒーを飲みます。それは雑味がなくスッキリと喉を通り、思わず「うまい」と声が出るほど。
女主人は多くを語らないけれど、美味しいコーヒー、そしてその人に合った曲で、お客が答えを見つけるのを優しく見守り、その背中をそっと押してくれるような、包容力を感じます。
まとめ
色彩豊かなロケーション、大きく柔らかく包んでくれる女主人の優しさ。全体を通して、海からの爽やかな風を感じる、ちょっぴり切なく、それでいて心地良さを感じる物語。
<こんな人におすすめ>
海が好き
おいしいコーヒーと音楽に癒されたい
森沢明夫のファン
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