『あの本は読まれているか』
ラーラ・プレスコット (著), 吉澤 康子 (翻訳) 東京創元社
あらすじ
冷戦下のソ連で、一人の作家が国を揺るがすような小説を書き上げた。CIAに勤める女性たちが、この作品を世に広げるべく、任務を遂行する。
CIAの女性職員が取り組んだミッションとは
CIAのタイピストとして採用されたイリーナ。彼女のもう一つの仕事は、ある「モノ」を指定された場所に、周囲に気づかれないように運ぶというもの。
女性職員はお飾り的な扱いを受けていますが、その先入観を逆手に取り、イリーナのように特殊な任務を行う者が他にもいます。
CIAは共産圏で禁書となっている小説「ドクトル・ジバゴ」をソ連国民に行き渡らせ、ソ連が行なっている言語統制や検閲を明らかにし、内部から崩していく作戦を取ります。
ブリュッセルで行われた万国博覧会で、作戦は決行されます。
まとめ
作家の苦悩、彼を支える愛人の情熱と、彼らを阻む国家の圧力。ソ連という大きな国に立ち向かう女性たちは、自分たちの愛と信念を貫くために戦い続けたのかもしれません。世界を動かす本の行方を壮大なスケールで描くミステリーです。
<こんな人におすすめ>
冷戦時代、CIAで活躍した女性を描いた話を読んでみたい
ソ連を震撼させる物語を描く小説家に興味がある
国を変えるような小説がどのように読まれていったか興味がある
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