こちらは『リカ』シリーズ第6弾よ。
看護専門学校に通っていた頃のお話よ。
看護専門学校ではどんな
事件が起こったんだ?
講堂の火災で124名が犠牲に。
その一年前から何人もの生徒が
非業の死を遂げているの。
いやもう、彼女しか考えられないでしょ。
学生たちの間では、彼女はどんな存在
だったのかな?
『リフレイン』 五十嵐 貴久 (著) 幻冬舎文庫
あらすじ
1991年、東陽町の私立青美看護専門学校講堂で火災が発生。
講堂は全焼し、犠牲者は124名。救出されたのは女子学生1名…。
火災事件が発生する一年前から、学校の内外では轢死や飛び降り自殺など、何人もの生徒が非業の死を遂げていた。
そして、その周囲には、いつも「彼女」の影がちらついていた。
写真週刊誌記者が、当時の事件を追い、たった1人の生存者の手記や、週刊誌などを引用しながら振り返っていきます。
唯一の生存者、渡会日菜子から見た当時の学校や生徒たちの様子、そしてリカについて描かれています。
当時のリカはスラリとした姿と美しい声、真面目な態度の優秀な生徒です。
同級生の死によって沈んでいたクラスメイトを元気付ける言葉を発し、クラスのの中心的存在となっていました。
しかし、次々に起こる生徒や教員の死亡事故のそばには、いつもリカの影がちらついていることに渡会日菜子ともう1人の女生徒は気づいていて…。
まとめ
集団の中でのリカは、やはり注意深く、証拠を残すことなく少しずつ、そして確実に自分の邪魔になる人間を排除していきます。
そのリカの狂気を察していても、そこから逃れる術はもはや何もない。
そんなリカの底知れぬ狂気に背筋が凍る物語です。
<こんな人におすすめ>
底知れぬ恐怖を感じる物語を読んでみたい
『リカ』シリーズのファン
五十嵐 貴久のファン
大人しく振舞っていれば
人気者にだってなれるのに
やっぱりそうしていられないリカの怖さ…
表面的には魅力的でもあるけれど
不穏な空気が少しずつ漏れ出している、
そんなリカの、じわじわとした恐怖を感じる物語ね。
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