のこ
こちらは文学作品の中に登場する
「この世にないもの」を作家が注文し、
それを探し出して納品するお話よ。
ぬこ
へえ?この世にないものを
どうやって用意するの?
のこ
この商會はその手に入れた経緯や
商品について「納品書」に詳しく
説明しているの。
ぬこ
なるほど〜。
商品も、その入手方法も気になる!!
『注文の多い注文書』小川 洋子 (著), クラフトエヴィング商會 (著) ちくま文庫
あらすじ
川端康成の「たんぽぽ」、サリンジャーの「バナナフィッシュにうってつけの日」、内田百閒の「冥途」など、五つの物語の中に登場する「この世にないもの」を、小川洋子が注文し、クラフト・エヴィング商會が探し出す。
物語の中にある現実世界にないものを、小川洋子が「注文書」にそのもの自体の説明や必要とする理由をしたため、クラフト・エヴィング商會が「納品書」にそのものを手に入れた経緯や補足説明を報告。
そして手に入れたお礼や感想を「受領書」として商會へ。
そんな形式でやりとりされる五つの物語です。
まとめ
サリンジャーが小説を書くために使っていたという「バナナフィッシュの耳石」、主人が魅入られた「冥途」を引き取って欲しい。
想像から広がる美しく静かな世界、時を忘れてしまいそうな物語です。
<こんな人におすすめ>
小説をベースにした「ないもの」をめぐる小説を読みたい
実際の商品の写真など細かいディティールにまでこだわった本をが好き
小川 洋子,クラフトエヴィング商會のファン
リンク
ぬこ
存在しないはずのものなのに
存在している。なんだか不思議だなあ。
のこ
想像から広がる世界の美しさに
ため息が出たり、思いがけぬ商品に
出会うワクワクを感じる1冊ね。
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