こちらは女子高生と刑事のコンビが
奇妙な事件の謎を解くミステリーよ。
女子高生と刑事。
二人はどんな関係なんだ?
兄と妹よ。兄が刑事で
妹がミステリ作家の卵なの。
ほほう。作家の卵の女子高生が
話のネタを探すってカンジか?
どんな事件が起こるのか、楽しみだな。
『ドッペルゲンガーの銃』 倉知 淳 (著)文春文庫
あらすじ
女子高生でミステリ作家の卵である灯里は、小説のネタを探していた。
刑事である兄・大介を利用して、奇妙な事件のあった現場へ向かい、関係者に話を聞く。
密室空間に突然現れた死体、1つの銃が2ヶ所でほぼ同時に発砲、足跡を残さずに消えた犯人など、数々の事件について推理を披露し、小説のネタとして使おうとする灯里だが…。
作家の卵の女子高生がネタ探し
ある短編新人賞に佳作入選した灯里。
編集者から2作目を、とプレッシャーをかけられています。
焦る灯里ですが、なかなかアイデアが出ず、警視庁捜査一課の刑事である兄・大介に協力を頼むことに。
タンポポのようにほんわかとしていて、勉強はできるが融通の効かない四角四面なところのある大介は、現場に行きたいという灯里に押し切られ、「見るだけだよ」と約束。
しかし当然灯里はガン無視で職業体験だなどと適当に説明しながら現場を検証し、関係者から話を聞きます。
1つの銃が同時に2箇所で発砲した?
東京の北と南の端で起こったコンビニ強盗と、ビルの一室での殺人事件。
ほぼ同時に発生したこの2つの事件で使われたのは同じ銃。
移動するのは不可能なはずですが…。
まとめ
小説家の卵であり女子高生でもある灯里は自由に推理を展開しますが、今ひとつ飛躍しすぎな部分も。
彼女をフォローしながら真実を見つけ出す人物もこれまたクセがあります。
キャラの強さと、緻密で論理的なトリックの組み合わせが絶妙でおもしろいミステリーです。
<こんな人におすすめ>
女子高生と刑事の兄妹コンビが事件の謎を解くミステリを読んでみたい
1つの銃がほぼ同時に2ヶ所で使われた謎に興味がある
倉知 淳のファン
こっ これはまた予想外な
人物が登場するな!
論理的なミステリなんだけど
人をおちょくったような空気感が
おもしろいなあ。
そうなのよね。ドタバタ感もありつつ
緻密で論理的な推理という、その落差が
楽しいミステリーね。
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