こちらはお金をテーマに
七人の女性作家が人生の
紆余曲折を描くアンソロジーよ。
賃金は上がらず物価は上昇
してるもんなあ。こんな
世の中ではみんなどんな金銭感覚に
なるんだろうな。
宝くじで100万円を当てた
主婦が夫に黙っている話や
推しのために課金しまくる
女性の話などね。
おお〜 使い方も
生活や人間関係の影響が
出そうだな。楽しみだぜ。
『ここだけのお金の使いかた』アミの会 (編集)
大崎 梢 (著), 図子 慧 (著), 永嶋 恵美 (著), 新津 きよみ (著), 原田 ひ香 (著), 福田 和代 (著), 松村 比呂美 (著) 中公文庫
あらすじ
物価は上昇するけど給料は上がらない。
そんな時代だからこそ、何にいくらお金を使うかは人生の重要事項になってくる。
百万円の宝くじが当たったら夫に言う?
働かずに稼げる方法って?
ゲーム課金にいくら使う?
七名の女性作家がお金をテーマに人生の悲喜こもごもを描くアンソロジー。
100万円分の無駄を極める
子供たちも自立し、来年から年金生活に入る専業主婦の純子。
ぜいたくもせず、家計をやりくりしてきた彼女は宝くじで100万円が当選。
何に使おうかと考え、夫に「無駄な努力」と言われたしわ取りクリームを購入したり、思い切ってピアスの穴を空けたりします。
こうなったらこの100万円で無駄を極めてやれ!という思いで向かった先は、かつてのクラスメイトが夫婦で営んでいるというイタリアンレストランでした(「百万円の無駄」)。
大学の図書館司書をしている美実と、同じ大学の学務課職員のフクちゃんはふとしたきっかけで意気投合し、リモート飲み会をしながら「反省会」をしています。
美実は買い過ぎた洋服を、フクちゃんは推しに投入した戦利品や金額を報告し合うのです。
姪のためにフクちゃんからアニメグッズを譲り受ける約束をした美実。
ところが当日、怪我をしてしまったためグッズは宅配で送る、とフクちゃんから連絡が入り…(「廃課金兵は買い物依存症の夢を見るか?)。
まとめ
お金があればより良いものが手に入る?
満たされた気持ちになる?
様々なシチュエーションがそうしたことを読者に問いかけてくるようです。
お金というい存在に焦点を当てた時、自分の中の価値観というものを改めて見つめ直すことになるのかもしれません。
人生に付随したお金の使い方、生かし方について考えさせられる七つの短編アンソロジーです。
<こんな人におすすめ>
お金について考えることで自分の内面に向き合う話に興味がある
お金の使い方、価値観について考えさせられる物語を読んでみたい
アミの会に所属している作家のファン
なるほどねえ。こうしてみると
お金を生かすも殺すも自分次第、
ってことかなあ。お金はあくまでも
人生の付属物であってメインじゃ
ないんだな。
お金にまつわるトラブルも
自分の生き方を見つめなおす
きっかけと考えられるのかも。
現代人ならではのお金の使い方や
考え方も垣間見える個性豊かな
七篇のアンソロジーね。
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