小説・人文

イラストブックレビュー

「ホルモー」をめぐる奇妙で愉快な人間模様

『ホルモー六景』万城目 学 (著)のイラストブックレビューです。京都の選ばれし大学生メンバーが特殊な戦いをくり広げる「ホルモー」。この戦いに参加したメンバーたちの大学生活、恋、バイト、そして不思議な体験。戦いの場以外でも彼らは泣き、笑い、葛藤している。過去、現代、京都、東京。時を、場所を変えてホルモーの気配は脈々と受け継がれていく。
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ワインの味わいとともに広がっていく世界

『東京ワイン会ピープル』樹林 伸 (著)のイラストブックレビューです。不動産会社に勤める桜木紫野は、同僚から誘われ、ワイン会に参加し、織田一志というベンチャーの若手旗手と出会う。ワインに対する紫野の感性に興味を持った織田は、別のワイン会に紫野を誘うが、ある事件が起きて…。
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らせんのように渦巻き交わる人生模様

『鎌倉うずまき案内所』 青山 美智子 (著) のイラストブックレビューです。古ぼけた時計店の地下にある「鎌倉うずまき案内所」。螺旋階段をぐるぐと降りていくと、双子のおじいさんと、壁にはアンモナイトが。悩みを抱えた者たちが、知らず迷い込むこの場所では不思議な出来事が起こる。
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強くてしなやかな女子的生活に幸あれ!!

『女子的生活』 坂木 司 (著)のイラストブックレビューです。アパレル勤務のみきは、おしゃれをしたりインテリアを楽しんだりして、「女子的生活」を楽しんでいた。ある日、マンションの部屋の前に不審な男が座りこんでいて…。マウンティング、モラハラ、毒親。次々と現れる強敵に、みきは立ち向かう。
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人生の秋を過ごす女性たちの日々の物語

『たそがれどきに見つけたもの』朝倉 かすみ (著)のイラストブックレビューです。人生を八十年として、それを四で割る。すると、今年五十のわたしは、秋の真ん中にいるということで。ある日、高校時代の友人からかつて好きだった男の子の名前が出てきて。人生の秋の季節を過ごす男女を描く、切なく優しい短編集。
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どこか違和感のある愛のカタチ

『すみれ荘ファミリア』 凪良 ゆう (著) のイラストブックレビューです。食事付きの下宿、すみれ荘の管理人を務める一悟は、妻を事故で亡くし、娘は妻の両親が育てている。すみれ荘の入居者たちとは気心が知れており、穏やかな日々を送っていた。そこに新しい入居者、芥が加わる。彼は幼いころに生き別れた弟のようだが、正体を明かそうとはしない。
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飛行機が苦手な方はご注意ください

『死んだら飛べる』スティーヴン・キング, ベヴ・ヴィンセント(編)のイラストブックレビューです。スティーブン・キング、ジョー・ヒルの書き下ろし作品を含む、全17篇の恐怖のフライトへとご招待。
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猫にとっての「良い飼い主」とは?

『NNNからの使者 猫は後悔しない』矢崎存美 (著) のイラストブックレビューです。夫と離婚し、パートで働きながら一人暮らしをしている田宮真澄、五十歳。ある日、パートからの帰り道、こいでいた自転車で猫をひいてしまう。病院に連れていき、飼うことになったのだが…。
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大きくなったり揺らいだり 変化していく「家族」の幸せ

『キラキラ共和国』 小川 糸 (著)のイラストブックレビューです。鎌倉で文具店を営む鳩子のもとには、今日も様々な代書依頼が入ります。ミツッローさんと結婚して妻となり、QPちゃんの母となった鳩子は日々の小さな幸せやトラブルから、祖母や母に思いを馳せ、難しい代書もこなしていきます。
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言葉の持つ「力」に打ちのめされる物語

『何もかも憂鬱な夜に』 中村 文則 (著)のイラストブックレビューです。施設で育った刑務官の「僕」は、ある夫婦を刺殺した二十歳の未決囚である山井を担当している。山井とのやりとりの中で、どこか自分と似たところがあると感じる「僕」は、自殺した友人や恩師とのやりとりに思いを馳せる。