脳の「声」を聞き、事件の真相を暴く

『サイレント・ヴォイス 〜行動心理捜査官・楯岡絵麻 』

佐藤 青南 (著)    宝島社文庫

あらすじ

美しい容姿を持つ「エンマ様」こと楯岡絵麻は、警視庁捜査一課巡査部長で、取り調べのエキスパート。行動心理学を用いて、相手の行動パターンを分析し、嘘を見破る。幼馴染殺害の容疑をかけられた歯科医、クレーマー殺害の容疑がかかる占い師など、容疑者の奥に潜む心理を、その小さな動きから暴き出す。

美しい「エンマ様」の取り調べとは

絵麻は、若い男性容疑者に親しげに話しかけ、同室の部下をけなし、容疑者に優位性を持たせます。容疑者が信頼し、リラックスしたところで、地図を取り出し、犯行現場を確認していく絵麻。容疑者は語らずともほんのわずかな動きを見せただけで、絵麻に真実を晒してしまうのです。

まとめ

こうした容疑者と絵麻の駆け引きも楽しいのですが、ひとつひとつの事件が一筋縄ではいかないようなものばかり。もちろん犯人もクセのある人物であったり、行動を悟られないために工夫したりと、飽きさせることなく最後まで読ませてくれます。華もあり、陰もある魅力的な「エンマ様」の活躍が痛快なミステリーです。

<こんな人におすすめ>

鼓動心理学を駆使した警察の取り調べに興味がある
口で喋らずとも行動で自白するとはどんな状態なのかを知りたい
佐藤 青南 (著)のファン

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