「瑕疵」の裏に隠されたその人の生き様

のこ
のこ

「瑕疵物件」って知っている?

ぬこ
ぬこ

ああ、前の住民が亡くなったり

している「訳あり」物件のことだろ?

のこ
のこ

そうなの。こちらはそんな「瑕疵物件」と

賃貸契約を結んで、全賃借人にまつわる

問題を解決していくお話よ。

ぬこ
ぬこ

なるほどね〜。一時的に誰かが借りれば

「瑕疵物件」じゃなくなるってわけだ。

前の住民がどんな風に暮らしていたのかも

気になるところだよな。

『瑕疵借り』  松岡 圭祐 (著) 講談社文庫

あらすじ

原発関連死、賃借人の失踪、自殺、不審死。様々な理由で「訳あり」となった賃貸物件。そうした物件と賃貸契約を結び、前賃借人にまつわる問題を解決していく藤崎。「瑕疵」となったその原因が明らかになったとき、その人の生き様が見えてくる、感動の短編集。

賃借人が死亡したり、事件や事故が怒ると、その旨を住民に伝える告知義務が生じます。その告知義務を失効させるために、大家や管理人がこっそりと依頼するのが「瑕疵借り」。藤崎は問題のあった部屋に住み、前賃借人に何があったかを調べ、前賃借人の家族に真実を伝え、去っていきます。

まとめ

無口で静かな男、藤崎は、人の痛みを敏感に感じ取るように思えます。「瑕疵」の問題を解決するのは、その痛みを少しでも和らげるためなのかもしれません。

<こんな人におすすめ>

不動産会社が瑕疵物件をどのように扱うのかを知りたい
どんな背景で「瑕疵」となるのかに興味がある
松岡 圭祐のファン

ぬこ
ぬこ

え、ナニコレ。

ミステリーかと思いきや

感動の涙が…(இдஇ; )

のこ
のこ

 何の変化もない暮らしを送っているように

見える人たちにも、ドラマが潜んでいるのよね。

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