2021-06

イラストブックレビュー

間違っても敵にまわしたくない女、それは陽子

『我ら荒野の七重奏』 加納 朋子 (著) のイラストブックレビューです。出版社で文芸部の編集としてバリバリ働く陽子は、一人息子の陽介を溺愛している。そんな陽介が中学受験に落ち、公立中学校で吹奏楽部に入るも希望のパートを持つこともできず。落ち込む陽介の姿をみかねて陽子は立ち上がる!!
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「そうきたか!!」と思わず唸るミステリー短篇集

『どんどん橋、落ちた〈新装改訂版〉』のイラストブックレビューです。ミステリー作家、綾辻行人のもとには、さまざまな「奇妙」な問題が持ち込まれる。後輩、作家の先輩、編集者の妻などから出される「犯人当て」とその謎解きを、推理作家はできるのか。
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極限状態における神とは、祈りとは何なのか

『弥勒』 篠田 節子 (著) のイラストブックレビューです。新聞社で展覧会を企画・運営する仕事をしている永岡は、妻の髪飾りがヒマラヤの国、パスキムの破壊された仏像の一部と気付く。美術品持ち出し禁止の国で政変があったことを知り、密入国を試みた永岡が目にしたものは虐殺された僧侶たちと壊滅した都市だった。そして革命軍に捕らえられ…。
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軽やかながら本格的!おもしろ要素満載のミステリー

『新装版 星降り山荘の殺人』倉知 淳 (著) のイラストブックレビューです。雪に閉ざされた山荘に集まったのは、UFO研究家、売れっ子女性作家、スターウォッチャーなど癖のある面々、悪天候により、交通が遮断され、電話も通じなくなった山荘で起こったのは連続密室殺人事件。犯人は誰?
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命と向き合うシェフと猟師の絆を描く

『みかんとひよどり』 近藤 史恵 (著) のイラストブックレビューです。フランスで修行し、日本に帰って店を開くも、客が入らずに閉店。いくつもの店を持つやり手の女性オーナーにフレンチの料理人として雇ってもらった亮二。ある日、飼い犬のピリカとともに、猟ををしようと山に入ったところ、道に迷ってしまう。
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60年たっても色あせない恋愛小説

『御身』 源氏 鶏太 (著) のイラストブックレビューです。OL、矢沢章子は、弟の不備で三十万円が必要になり途方に暮れる。誰かが私を三十万円で買ってくれないだろうか。そう考えた章子は、知人の紹介で長谷川という会社社長と愛人契約を結ぶ。6ヶ月の期限つきである二人の関係は付き合いを重ねるごとに変化していく。
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追い詰められたのは私?それとも…

『スタフ staph』 道尾 秀介 (著) のイラストブックレビューです。夫に浮気され、バツイチとなったアラサーの夏都。海外で働く姉の息子で中2の智称を預かり、ぎりぎりの生活の中で移動デリの仕事を続けている。ある日、夏都は中学生アイドル・カグヤのファン達に車ごとさらわれてしまい…。
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フランスから清国へとやってきたパティシエール

『親王殿下のパティシエール』篠原悠希 (著)のイラストブックレビューです。華人移民の母とフランス人の父との間に生まれたマリー・趙は、ひょんなことから中国・清王朝の皇帝の第十七皇子・永璘お抱えの料理人見習いとして働くことに。男性厨師(シェフ)ばかりの御膳房で、マリーはパティシエールとして独り立ちできるのか。
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死者は意外と近くにいるようで…。

『おばちゃんたちのいるところ-Where The Wild Ladies Are』松田 青子 (著)のイラストブックレビューです。追いつめられた現代人のもとへ、おばちゃん(幽霊)たちが一肌脱ぎにやってくる。抱えていた心の闇がすっきりと晴れる物語。
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この本を、読んではいけない。

『女學生奇譚』 川瀬七緒 (著) のイラストブックレビューです。奇妙なメモが挟まれた古書が、オカルト雑誌の編集部に持ち込まれた。そのメモには「この本を読んではいけない」と書いてある。フリーライターの八坂駿は、カメラマンの篠宮、持ち主である兄が行方不明だという竹里あやめとともに古書の謎を追う。