こちらは海辺の田舎町、葉崎市で
流れるラジオ番組で紹介された
不幸を呼ぶ女の子、ココロちゃんを
めぐって巻き起こる不幸の数々を描く
コージーミステリーよ。
へえ〜。不幸を呼ぶ女の子ね。
財布を落としちゃう、とか
そういうカンジの?
彼女が間借りしていた家の持ち主が
逮捕されたり、本人も事故に遭ったり、
関係者が亡くなったりしているの。
ちょ、ちょっと!!
それヤバイやつじゃん!!
ココロちゃんも彼女に関わった人も
この先どうなっちゃうの!?
『みんなのふこう 葉崎は今夜も眠れない』
若竹七海 (著)ポプラ文庫
あらすじ
海辺の田舎町・葉崎市で流れる葉崎FMのラジオ番組、「町井瞳子のライトハウス・キーパー」では「みんなの不幸」というコーナーが人気を呼んでいる。
ある女子高生が寄せた投稿には、友人のココロちゃんの不幸ぶりが綴られていた。
その負を呼ぶ力は、疫病神がついているのではないかというくらいに強力で、葉崎市の人々を巻き込んでいく。
ついに事件までも呼び寄せて…。
葉崎市にやってきた 不幸を呼ぶ女、ココロちゃん
ラジオ番組で紹介されたココロちゃん。
彼女は、弁当屋でアルバイトをしており、身寄りはなく、現在は農家の物置を借りて暮らしています。
条件はハーブのお世話をすること…。
ココロちゃん、そんな境遇にめげずにがんばってね!とパーソナリティがエールを送り、続けて読み上げたのは葉崎のローカルニュース。
農業を営む男性が大麻所持・栽培で逮捕。
栽培現場は物置きで、そこに暮らしていた少女にも事情を聞いている…。
天涯孤独の身で、不器用なために、仕事をさせると何倍ものトラブルとなって本人や周囲の人にかかってくるという、強力な不幸運の持ち主、ココロちゃん。
本人も気づかぬうちに犯罪に巻き込まれたり、ケガをしたりしますが、いたって本人は元気いっぱいです。
まとめ
歩く疫病神、ココロちゃん。
しかし明るく元気な彼女の様子に「がんばって!」と言いたくなります。
近くにはいてほしくはないですが。
みなにふりかかる不幸とミステリ要素をコミカルに描く、ニヤニヤが止まらないコージーミステリーです。
<こんな人におすすめ>
思わずニヤリとしてしまうコージーミステリーを読みたい
葉崎市シリーズのファン
若竹七海のファン
めっちゃ不幸な境遇なのに
天真爛漫なココロちゃん。
このギャップがまた笑いを誘うぜ。
事件や事故が起こりながらも
どこかのほほんとした空気が漂う
まさにコージーミステリ!!といった
作品なのよね。
『葉崎市』シリーズのイラストブックレビューはこちらからもご覧いただけます。
不運に愛されるお嬢様・テンコちゃんと、天真爛漫なココロちゃんは、どちらのほうが不幸パワーが強いのでしょうか?気になります。
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