こちらは高額なアルバイト代に
惹かれてやってきた人たちが
殺人ゲームに巻き込まれていく
ミステリーよ。
殺人ゲーム?そりゃまた
ぶっそうな。いったいどんな
アルバイトなんだ?
破格の時給で、主催者が参加者たちを
モニターする、という内容なのだけれど
期間中に人を殺したり、その犯人を
当てることができたらボーナスが出る、
というシステムなの。
なるほどねえ。ボーナス欲しさに
さすがに人殺しまでは…
しちゃうのか!?(꒪⌑꒪.)!!!
『インシテミル』 米澤 穂信 (著)文春文庫
あらすじ
時給十一万二千円。
作業内容は人文科学的実験の被験者。
破格の時給に惹かれて応募し、採用された十二人の男女。
「暗鬼館」なる地下施設に案内された彼らが説明された実験内容。
それは多くの報酬を獲得するために、参加者同士が殺し合う殺人ゲームだった。
地下施設へと集められた十二人の男女
大学生の結城は、コンビニでたおやかな美女、須和名祥子に話しかけられます。
アルバイト情報誌の見方を教えてほしい、という彼女の申し出を受け、説明していた結城は「時給十一万二千円」の募集内容に目を止めます。
不審に思いながらも応募をしてみると採用の連絡。
指定された施設へ向かうと同じく採用された男女たちが。
その中には須和名の姿もありました。
指定された期間、誰かを殺したもの、その犯人を当てたものにはさらにボーナスが出ます。
それぞれの部屋には鍵はかかりません。
部屋には人を殺すための道具と、その道具にまつわるメッセージがありました。
まさか人を殺すなんて…という空気の中、解散し部屋に入った彼らですが、三日目の朝、彼らの一人が銃で撃たれて死んでいたのです。
二つのグループに分かれ、行動を共にするも、またもや死体が発見されます。
犯人は一体誰なのか。
まとめ
脱出不可能な地下施設、そして個人の部屋は鍵がかからない、緊張が強いられる状況の中、十二人の男女は個性豊かに動き回り、発言します。
リーダーシップを取る者、そこへついて回る者、自分の能力を過信する者、おびえる者、他人事のような冷静な者。
人間ドラマと限られた条件の中で起こる殺人のトリックに終始唸る、一気読み必至のミステリーです。
<こんな人におすすめ>
限られた条件で殺し合いや犯人探しをするミステリーを読んでみたい
クローズドサークルのミステリーが好き
米澤 穂信のファン
2010年には藤原竜也さん主演で映画化も。出演陣が豪華!!
ひょえ〜 密室でデスゲーム!!
手に汗握る心理戦もあって
ページをめくる手が止まらないぜ!!
限られた条件の環境だからこそ
その殺人方法の不可解さが際立ち
ラストの衝撃がよりいっそう
大きくなるのよね。
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