こちらはちょっと変わった動物たちを
描いた奇妙な7つの物語よ。
おっ 一條次郎さんだな。
この作家の作品はおもしろいんだけど
説明しづらいんだよなあ。
今回のお話もまさにそんな感じ。
体長10センチという小さな「テノリネコ」や
人間ほどの大きさの「ネコビト」などの
動物が登場していろんなことが起こるの。
なんだそりゃ!?その動物たちが
どんなことをするのか気になって
仕方がないぞ!!
『動物たちのまーまー』一條 次郎(著)新潮文庫
あらすじ
社長の出張中、猫の世話を頼まれた。体長約10センチ。
その名も「テノリネコ」。
この小さな可愛らしい動物にはある性質があって…(「テノリネコ」)。
ベロシティピザでは特別な魚を使ったピザを販売している。
町の助役からこのピザの注文を受け、店長は自転車に乗って助役の家に向かうのだが(「アンラクギョ」)。
ちょっと変わった動物たちが繰り広げるユーモラスで奇妙な7つの物語が世界の裏側へと読者を誘う。
小さなテノリネコの変わった性質とは
社長からテノリネコのネコチャンを預かっていた私は遊びに来た友人のユージーンにネコチャンを披露。
なんでもテノリネコは騒音にさらされると体が成長するらしいのです。
ビールを買いに外に出て帰ってくると、大音量で流れる音とユージーンの大いびき。
そしてテノリネコはまた少し大きくなっています。
テレビを消し、友人をたたき起こすと、次は地響きのような暴力的なピアノ演奏が聞こえてきて…(「テノリネコ」)。
ベロシティピザの店長は、この町でしか捕れない天然記念物の魚「アンラクギョ」をこっそりと仕入れ、この魚をトッピングに使ったピザを一枚二十三万円で売っていました。
町の助役からこのピザ二枚の注文が入ります。
自転車で助役の家に向かう途中、振り返ると人間の大人と同じくらいの背丈で、後ろ足で立ち、二本足で歩く「ネコビト」がついてきていたのです(「アンラクギョ」)。
まとめ
何をしでかすかわからない、奇妙な動物たち。
どことなく物悲しさや、昔話のような示唆的なものを感じる一方で、端的にこの作品を述べよ、と言われると困ってしまう、とにかく無茶苦茶のようで緻密な、面白さを伝えるのが難しい物語です。
<こんな人におすすめ>
奇妙な動物たちが登場するおかしな物語に興味がある
訳が分からないがとにかく面白い小説を読みたい
一條 次郎のファン
テノリネコが大きく!!
そしてどんどん騒音が!!
悪くなる予感しかないだろー_( ゚Д゚)ノ彡☆
こんなことがあるか!?
と思いながらもページを
めくる手が止まらなくなってしまう
おもしろさなのよね。
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