こちらは1日百円でなんでも
預かってくれる『あずかりやさん』
シリーズ第四弾よ。
おお!カンジのいい店主は健在か?
今回はどんな客が何を預けに
くるんだろう?
声をあずけたいという電話の主や
ホームレスたちが拾った空っぽの
鞄などね。
声を預けたいっていうのも謎だし
ホームレスたちの鞄てのも気になるな!!
店主はどう対応していくんだろう?
『あずかりやさん まぼろしチャーハン』
大山淳子 (著) ポプラ文庫
あらすじ
1日百円でどんなものでも預かってくれる「あずかりやさん」。
静かなたたずまい、落ち着いた物腰の盲目の店主が出迎えます。
あずけたことを忘れてしまった手紙、声をあずけたいという電話の主、ホームレスたちが河原で拾った空っぽの鞄、盆栽の名人が遺した名木。
さまざまな思いがつまった「あずかりもの」は人々の人生を思いがけない形で動かしていく。
店主があずかったものにまつわる人間ドラマ
双子の弟宛に届いたラブレター。
翌日、ゴミ箱に入っているのを発見し、自分の部屋へ持ち込んでしまった一歩。
何ら見返りを求めず弟を賞賛するだけの内容に感動した一歩は弟のふりをして、手紙の主に年賀状を送ります。
五年後、突然手紙の主から一歩宛に年賀状が届きます。
彼女は一歩が弟になりすましていたことを知っていたのでしょうか。
一歩は「十二月二十四日午後三時にテラス席で待っています」と彼女宛に一筆書いて投函したのですが(「ラブレター」)。
高倉健、緒形拳、石原裕次郎と名乗る三人のホームレスのおっさんたちは、河原で中身が空っぽのトランクを拾います。
夢に向かってお金を貯めはじめた彼らは、稼いだお金をトランクに入れていました。
しかし、今いる場所も警察が来るという情報が入り、トランクをあずけることに(「高倉健の夢」)。
まとめ
どんなものでもていねいに扱い、ものにもあずけ主にも敬意を持って接する店主の前では、誰もが自分の素直な部分をさらけ出してしまうようです。
自分の手を離れたものが、ものへの思いや人との絆をつないでいく。
そんなやさしくて胸があたたかかくなる物語です。
<こんな人におすすめ>
1日百円でなんでもあずかる店の話に興味がある
『あずかりやさん』シリーズのファン
大山淳子のファン
『あずかりもの』って希望も
あずかってくれてるんだな
ええ話や…( இωஇ )
ものと人との繋がりや絆に
胸があたたかくなる物語ね。
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