こちらは宅飲みで集まる仲間が
美味しい酒と肴を楽しみながら
日常の謎を解いていくミステリー
の第二弾よ。
ほほう。第一弾から
設定が変化したとこは
あるのか?
結婚して子供が生まれたので
こどもたちも参加しての会合になるわね。
もちろん子供達はジュースで、肴も子供用に
アレンジしたものを出したりして。
なるほどねえ。時を経て
彼らも考え方とかが変わったり
したのかな?
『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』
石持浅海 (著)祥伝社文庫
あらすじ
長江と渚と夏美の三人は、学生時代からの宅飲み仲間。
長江は渚と結婚してからアメリカへ移住したためしばらく途絶えていたが、日本に再び戻ってきたので宅飲みを復活することに。
夏美と結婚した健太、二人の息子の大、そして長江と渚の娘・咲が加わり、美味い酒と肴に舌鼓を打つ。
料理や酒の話で盛りあがると夏美が「そういえば…」と身の回りで起きた奇妙な謎を語り出す。
搬入できない椅子をもらいうけてしまったママ友、バラバラな日程で習い事に通う知人の双子の女の子、結婚せずに妊娠・出産し、育休後に復帰した女性が、一年後に結婚した相手とその理由…。
新しいメンバーを加え、美味い酒を飲みながら日常の謎を解くミステリー。
ローストビーフと電動マッサージ椅子の謎
長江・渚夫婦の家にやってきた夏美と健太、そして小学四年生の息子・大。
大と、渚の娘で小学二年生の咲をいっしょに遊ばせて、大人たちはビールで乾杯。
健太の作ったローストビーフと赤ワインで、肉のしっかりした味わいを楽しみます。
そこで夏美は幼稚園時代のママ友が失敗したときの話を思い出します。
ママ友の夫の上司が引越しの際に不用品を譲ってくれることになり、電動マッサージ椅子をもらうことに。
車で運んだは良いけれど、何と玄関ドアに入らず…。
上司に返すわけにもいかず、やむなく捨てたのでした。
それを聞いた長江は「ママの作戦勝ちだね」と言うのですが…。
まとめ
新たに子供たちも加わり、話ごとに彼らの成長が見られる楽しさも。
それぞれが手がけた料理とそれに合う酒を飲みながら展開する謎ときは論理的で明快。
美味い酒と肴、見事な謎解きがダブルで楽しめる、そしてラストに「おお!」となる連作ミステリーです。
<こんな人におすすめ>
美味い酒と肴を楽しみながら日常の謎を解くミステリーを読んでみたい
前作『Rのつく月には気をつけよう』を読んだ
石持浅海のファン
ラストがいいね!!
全体の構成がこういう流れに
なっているわけだ。さすがだなあ。
おいしい酒とつまみ、
そして成長していく子供達と
友人たちの様子が楽しめる
ミステリーね。
前作『Rのつく月には気をつけよう』のイラストブックレビューはこちらからご覧いただけます。
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