『えどさがし』 畠中 恵 (著) 新潮文庫
あらすじ
妖たちが活躍する「しゃばけ」シリーズ第12弾。今回は外伝と称し、佐助が長崎屋へ来ることになったきっかけや、河童の大親分、禰々子と利根川である坂東太郎の喧嘩など、いつものメンバーが活躍する全5編。
若だんなの「生まれ変わり」を探して
表題作「えどさがし」は明治時代のお話。仁吉は夜の銀座で若だんなを探して、新聞社を訪ねたところ、事件に巻き込まれ…。
えどが終わった明治で仁吉が探しているのは、若だんなの「生まれ変わり」。ところが妖である警察官が、仁吉に事件解決の協力を求めたりして、なんだかおかしな方向に。
まとめ
人は死ぬ。妖は生き続ける。街は変わる。妖は変わらない。
妖たちは、人間たちの変わりゆく状況をただ見ているだけ、という寂しさを感じています。一方で、姿を変えて生まれ変わった若だんなを心待ちにしている様子に心が暖かくなります。時代が変わっても、妖たちが若だんなを思う気持ちは変わらない。そんな彼らの一途さを感じる物語です。
<こんな人におすすめ>
明治時代のあやかしたちの様子を知りたい
佐吉の過去に興味がある
しゃばけシリーズのファン
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