『私の命はあなたの命より軽い』 近藤 史恵 (著) 講談社文庫
あらすじ
東京ではじめての出産を控えた遼子。だが、突然夫の海外赴任が決まり、大阪の実家で里帰り出産することに。帰ってみると家族の様子がどこかおかしい。一体、家族に何が起こったのか。
実家に戻ったことを今ひとつ歓迎されていないように感じる遼子。そして突然家を売る、と言い出す父親。誰も目を合わせようとしない家族に違和感を覚え、それとなく調べはじめる遼子だったが…。
まとめ
「家族」がそれぞれの思いこみで成り立っており、その役割から誰かが逸脱したときにどうなるかが描かれた物語。「家族」も一人の人間であり、間違いを犯す事もあります。そのときに対人間として寄り添ってあげることができるのか。そんなことを問いかけられているようです。
そしてラストに「ゔっ!!」となります。何というか、一筋縄ではいかない作者さんですね。「家族」と「一人の人間」について考えさせられた一冊でした。
<こんな人におすすめ>
妊娠中の女性の心理描写に興味がある
女性の本性とはどんなものかのぞいてみたい
近藤史恵のファン
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